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涼「俺は望まれない子だったんだよ。
生まれた頃の記憶はないから聞いた話だけどね。
母さんは結構な遊び人だったみたい。定職にもつかないで次々と何人もの人と付き合って。
でもその中でも本当に好きな人ができて。
そんな時、俺がお腹の中にいることがわかったんだって。
好きな人にそれを伝えたら、誰の子かわかんないのに一緒に育てるなんてできない。って言われて。
結婚直前まで進んでいた話が白紙になって別れを告げられた。
実際、母さんはその好きな人との子だと信じてたみたいだけど事実はわからない。
それに時期を過ぎていたらしく俺を産まないという選択は出来なかったんだって。
俺のせいで別れることになったから、母さんにとって俺を産むことは面白くなかったんだ。
それに妊娠してるとわかると今までみたいには男も寄って来なくなってうんざりしてたみたい。
いざ俺が産まれてもかわいいなんて思えなかったんだろうね。
物心ついたときには母さんはいつも怒ってた。
それでもご飯を作ってくれたりはしていたんだよ…。
俺は部屋から出るなって言われてたから1人で過ごすことがほとんどだった。
壁越しに話し声や笑い声が聞こえていた。
俺の存在は隠しながら前みたいに色んな男を連れ込んで遊んでた。
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作者名:りょん。 | 作成日時:2021年11月2日 23時