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厄介だったのが首輪。


普通のすぐ外せるようなものじゃなくてがっちりしたもので、


鍵が二重になってて南京錠で留められていたんだ。


しかも、無駄吠え防止付きのやつ。



わかる?

犬が吠えると電流が流れるやつ。




本当に意味がわかんないよね。



人間を何だと思っているんだろうか。



侑李は声を出すと電流が流れるからずっと黙って耐えてたんだよ。



こんな最悪の状態で泣くことすら許されなかったんだ。




両親に鍵を渡すよう要求したらどこにあるかわからないだって。




運び出された大半の犬猫にも同じようなものがつけられていたんだけど1つ1つ鍵が違って、


侑李を開放するのに数日かかった。




その間も侑李は治療で何をされても声を上げることはなかった。



たとえ痛みを伴う処置でも。



それはきっと


いや、絶対に首輪のせい。



小さな子が痛みに泣くのはごく普通のはずなのに。



目をぎゅっと瞑ったままじっと我慢して。





何の罪もない侑李にこんな酷い仕打ちなんて。


どうしてっ。


侑李の両親への怒りが収まらなかった。


それと同時に感じる後悔。



もっと早くに見つけられていたら…。



たらればの話なんてしても仕方がないのかもしれない。



それでも、そう思わずにはいられなかった。








その後、無事に鍵が見つかったんだけど侑李は変わらず。


ベッドに寝かせても端っこに膝を抱えるように小さくなっててさ。



首には首輪の後がくっきりと残ってるし両手も縛られていたから、


その跡がついていて見るに堪えない姿だった。



何年もこうやって過ごしていたんだろうなって。




初めてだった。


こんなに色々な子どもを見てきたけどここまで酷いのは。





治療で栄養状態は改善。


病院より家のほうが安心できるかもということで俺が引き取ってきたんだけど状態は変わらず。



部屋の隅でうずくまってそのまま時間が過ぎるだけだった。




そのせいか、子どもたちは結構新入りさんが来ると興味津々で近づいて来るんだけど、


何も言わないし動かないからか気味悪がっちゃって誰も話しかけなくて。



でもそこで侑李に興味を示したのが涼介だった。」

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設定タグ:Hey!Say!JUMP , 山田涼介 , 病系
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作者名:りょん。 | 作成日時:2021年11月2日 23時

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