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安心はどこに? ページ1

安心はどこに?

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涼「帰ろう?」

裕「まだ家出たばっかりだよ。」

涼「でも…お願い。」

裕「一緒に確認したよね?」

涼「だけど。心配なの。」

裕「遅れちゃうし帰れないよ。」

涼「やだ…じゃあ降りるっ」

裕「危ないから座ってて。」


車の助手席にやまを乗せて毎日繰り返されるこの会話。


やまは強迫性障害を患っている。


朝は戸締りを忘れたのではないかと不安になってしまうのだ。


そんなやまのためにチェック表まで作って一緒にきちんと部屋の電気を消したかガス栓を閉めたか玄関のカギを掛けたか等を毎日確認しているのだが効果はいまいち。


一緒に大丈夫だと確認して車に乗るもののしばらくすると不安に駆られる。

俺が帰れないことを伝えると車が動いていても構わず降りようとしてしまうのだ。


走行中に涼介がドアを開けてが落ちそうになりヒヤッとしたことは今でも忘れない。

シートベルトをしていたからセーフだったけどあれは本当に怖かった。

それ以来車に乗ったらまずドアロックを掛けるというのを癖にしている。

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作者名:りょん。 | 作成日時:2021年9月2日 18時

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