君と生きる世界～輝く明日を夢みて～ (ページ6)

今日:15 hit、昨日:30 hit、合計:64,351 hit

・ページ6

涼介side

また慧にいに迷惑かけちゃったな。

慧にいは僕といるために家でできる仕事をしている。

そんなことならいっそずっと入院してた方が良かったのかも。

寂しいけど慧にいに我慢させるなら自分が我慢すればいいだけ。

お母さんとは何をしても上手くいかない。

僕の話なんて聞く気が無いから最低限の学校からの連絡事項だけは伝えていたけどそれももうやめた。

だって裕翔もその情報は知っているから。お母さんには裕翔からの話で十分だから。

…
お母さんがいる時は僕は空気になる。

波風立てないように。怒らせないよ。それだけを考える。

せっかく慧にいが作ってくれたご飯もこの時ばかりは味がしない。

無言でご飯を食べ時間が過ぎるのを待つ。

…

慧「涼介、お風呂入ろ。」

涼「いいの？」

慧「うん。さっき熱なかったし。」

僕は毎日はお風呂に入れない。熱が高いとまずだめ。

それから発作はいつどこで起きるかわからないから1人でお風呂に入ることは許されていない。

溺れる可能性があるからだ。裕翔がいたとしても身体を支えきれないからダメ。

もちろんお母さんは一緒には入ってくれない。だから僕は慧にいがいないと入れない。

そういう理由で慧にいが大学を卒業するまでは帰りが遅いことも多く、たとえ体調が悪くなくてもお風呂に入れないことは度々あった。

慧にいが家にいてくれえるようになってから体調が悪くない限り入ることができるようになった。

それは嬉しいと同時に慧にいに迷惑をかけている思いで胸がきゅーとする。

慧にいは優しいから気にしないでって言ってくれるけど。