いつまでも…

37誰のせい？ ページ37

…
大「栄養のことなんだけど」

慧「ん？どうした？種類合わなかったのかな？」

大「急速投与で下痢になったんだと思う。あの20分前に訪室してて半分あることと速度確認してるんだよね…だから…」

慧「つまり涼介が自分で速度変えたって言いたいってこと？」

大「…そうなる。違ったらごめん。」
自分の弟のせいにされたら怒るかと思ったけど返ってきた言葉は…


慧「あり得るなーそれ。聞いてみるわ。」


…
部屋に入るとまだご機嫌斜めみたい…

慧「涼介、1個確認。大ちゃんがいない時これ(栄養のクレンメ)触った？」
目を合わせてくれない…

慧「涼介？正直に言って。それによっては栄養剤の種類変えるから。」

涼「…だもん」布団をかぶりながらじゃ聞こえない。

慧「ん？なんて？」

涼「早く横になりたかったの。これ時間かかるんだもん」

慧「そういうことか。誤嚥する可能性があるってのは言ったよね？だから栄養中は横にはなれない。それに速度早すぎると消化しないままの物が腸に行っちゃうからお腹痛くなるし下痢にもなる。今回のは涼介が速度変えたのが原因だね。」

涼「じゃあ、やんなくていいもん。そんなのご飯じゃないしいらない。」

慧「少しでも元気になるように考えてるんだよ。早く退院したいでしょ？」

涼「慧にいが返してくれないんじゃん。発作も出てないし。元気なんだよ？」

慧「２週間ぐらい寝たきだったし体力戻さないと帰れないよ。そもそもめまいが治まらないとだし。」

涼「…もういい。どうせ帰れないんでしょ。速度変えたのはごめんなさい。でも今は出てって。」

こうなったら話にならない。

…
大ちゃんも会話を聞いていたらしい。

大「どうにかなんないかな。もう入院して１ヶ月近くたつからストレス溜まってんだよね。安静も抑制も経管栄養入れるのだって嫌がってたし嫌なことばっかりでね。比較的穏やかな涼介も最近感情の起伏が激しいもん。」

慧「そもそも経管がご飯に捉えられてないからね。楽しみなことね…もう少し体起こせると経口摂取できるんだけどなー。」

圭「大変そうだね。涼介いちご好きだよね。ジュースくらい飲ませられないかな。少しとろみ付ければちょっとだけ頭上げられれば飲めるよね？」

少しでも楽しいことができるようにってことでとろみを付けたジュースを上げてみることにした。

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