いつまでも…

17なんでよ。 ページ17

慧side

うーん…涼介のカルテとにらめっこ。

検査結果は横ばいというかやや悪い方向に進んでいる。

今回の発作は久しぶりだったけど、それに誘発されてもっと大きい発作が起こる可能性は低くない。

完治には移植しか方法がないから、今は内服で現状維持させることしかできない。

ドナー登録はしてるけどチャンスがいつ回ってくるかなんてわからない。

食事・運動様々な制限がある中で頑張ってる涼介を少しでも楽にしてあげたい。それが俺の、家族の願い。

家での食事は一見みんなと同じだけど光に塩分を少なめにして作ってもらってる。
むくみもまた出てきてるし利尿剤増やすかな…。

…

慧「涼介話があるんだけどいいかな？検査結果も踏まえて少しむくみも出てきてるし利尿剤を増やそうと思うんだ。すでに１種類飲んでるしそれにプラスするから、その、間に合わないリスクが高くなる。」

涼介「え…やだよ」

慧「その気持ちはわかる。だから増やしてる間だけオムツにしてもいいんじゃないかなって。」

涼「そんな…」

慧「何度もシャワーするのだって大変だろうし。ね？」
俯いて表情は見えないけど、戸惑ってるんだろう。それにプライドが許さないんだろう。

涼「…わかった」


なんでいつもこうなんだろう。病気だし仕方ないのはわかってる。でもいつも提案してきているようで実は選択肢は１つな物ばかり。それならもう俺に許可なんかとらないで欲しい。どうにかならないかなって考えるだけで結局どうしようもできなくて辛くなるから。

…

大「お大事にねー」
それから数日。やっと退院できた。

結局退院後も利尿剤の数を増やしたままになることになった。
度々間に合わなくて失敗しちゃうから家でもオムツになった。

この苦しみは飲んだことのある人じゃないとわからないと思う。
トイレに何度も行くのはもちろんだけど、急激に行きたくなってそうすると我慢が効かないんだ。

別に誰に見せるわけじゃない。でもこの歳でオムツなんて恥ずかしすぎる。でも片付けとかまわりに迷惑をかけることを考えたら履くしかなかった…。

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