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貴「…ほんとに今日なにがあるの？」
伊「俺が教えたら意味ねえじゃん」
貴「そんなこと言わずにさあ、」
なんだかんだ、伊野尾くんとの会話って途切れない。
ほんとに昨日初めて話した？ってくらいポンポン会話が弾む。
伊野尾くんの私の扱いが雑すぎて私も返事が雑だからな気がするけど、まあいいや。
涼「…A？」
どくん、って心臓が鳴った。
声を聞くだけで、名前を呼ばれるだけで、こんなに苦しいなんて重症すぎない？
恐る恐る振り向くと、山田くんの隣に昨日の女の子が、いた。
涼「…伊野ちゃんと仲良かったの？」
貴「仲良かった、と云うか…」
涼「…昨日、電話出てくれなかったの、なんで？」
貴「ごめん、寝るの早くて」
涼「…そっか」
山田くんが見せた寂しそうな顔。
消えそうで儚くて、思わず駆け寄りそうになったけど
たぶん、山田くんの本命の女の子の前でそんなことできないから、ぐって耐えた。
貴「…伊野尾くん、行こ」
伊「え、でも、」
貴「いいから！」
たった１週間だけ私の場所だった、山田くんの隣。
こんなにも大切で戻りたくて仕方がない場所になるなんて、思ってもなかったよ。
山田くん、私やっぱり中島先輩のこと好きだったわけじゃないみたい。
伊「…また泣きそうな顔してる」
貴「泣かないよ、」
伊「ほんと手が掛かるヤツだな」
伊野尾くんに、伸ばしたセーターの袖でグイグイ雑に目をこすられた。
それでも、じわじわ滲む涙は止まらない。
最初から、分かってたのに分からないフリをして
自分の感情が分からない、なんて理由をつけて、結局はきっと認めるのが怖かっただけで。
私の中で芽生えた、まだ小さな感情を、花が咲く前に摘み取らなきゃ。
大丈夫、やっぱり恋はまだ早かった、って笑って言えばいいだけだもん。
やたらと色んなことを考えて、１人で苦しくなって。
表面張力を失った涙が頬を伝っても、拭う気にもなれなかった。
ずっと目を背けてた自分が馬鹿だったって分かってるけど、もう私は山田くんの隣にはいれない？
…山田くんが、好きなの。
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みはる(プロフ) - 私は今日誕生日です。 (2019年4月12日 18時) (
レス) id: f9d8424a7b (このIDを非表示/違反報告)
未央 - すごく面白いです！続き気になります！更新待ってます！ (2018年8月16日 18時) (レス) id: 71bdc0414f (このIDを非表示/違反報告)
里奈(プロフ) - すごい読んでて面白くてもっと続きが読みたいって思ってます！更新お願いしたいです！！ (2018年6月28日 20時) (レス) id: c7d28386d2 (このIDを非表示/違反報告)
よん 。 - 続編希望です！凄い面白かったです (2018年5月17日 12時) (レス) id: 67b3c6d329 (このIDを非表示/違反報告)
みるくちやん .。(プロフ) - めちゃんこキュンキュンしてます (*´`)更新待ってるので大変だと思いますが頑張ってください！ (2018年5月14日 15時) (レス) id: 0587ad5984 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽむ
| 作成日時：2018年5月9日 0時
