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一通り注文して、ちょっと沈黙。
…ちゃんと話さなきゃ。
貴「…あのね」
千「う、ん」
貴「この前、千秋と中島先輩が同じ傘に入ってるの見ちゃって」
俯いてた千秋がバッ!って顔を上げた。そりゃそうだ、私は委員会で居残りになってたはずなんだから、見てるわけがなかったはずだもの。
千「…見てたんだ」
貴「うん、それで私、気づいちゃって」
千「…なにに、?」
貴「わたし、中島先輩が好きだったわけじゃなかったんだー、って」
千「…え?」
貴「なんだろう、憧れ?って云うのかな、好きと違うんだー、って思ったの」
千「でも、さっき泣いて、」
貴「…千秋を、苦しませてたのかなあ、って」
千「…え?」
貴「私が中島先輩中島先輩言うから、千秋は私に言い出せなかったのかなあ、って」
中島先輩のこと好きだったかそうじゃなかったかなんて、もう確かめようがないからそんなことはどうでもよくて。
ただ、千秋が先輩のことどう思ってるのか知りたいんだよ。
貴「…先輩のこと、好きなの?」
千「…っ!」
貴「あのね、お昼も言ったけど私彼氏できて、だから千秋の応援、したいんだ、だから」
千「…ごめん」
貴「…なんで謝るの?」
千「好きなんだと思う…」
真っ赤になった千秋が可愛くて、なんかもう私の仄かな恋心なんてどうでもよくなってしまった。
私はきっと、中島先輩が笑っててくれればそれで良くて。
その隣にいるのが私じゃなくても全然気にならないんだ、って気づいてしまった。
千「ほんとに、先輩のこと好きじゃないの?」
貴「うん」
千「ほんとに?私、頑張ってみてもいいの?」
貴「あたりまえだよ!」
千「…ありがとう」
にこー、って笑った千秋のことも大好きだし、中島先輩のことも人として大好きだし、応援しない理由がない。
…山田くんに、なんだかすぐに報告したくなった。
千「…ねえ、A」
貴「うん?」
千「…彼氏って、山田くんなの?」
貴「え、と…うん、」
恐る恐る聞いてきた千秋が、私の言葉に目を真ん丸にしてる。
…だよね、山田くんみんなの人気者だもん、そりゃ驚くよ。
千「え…大丈夫なの?」
貴「…なにが?」
千「山田くんファン、とか」
貴「今のとこは大丈夫、」
千「そっか…」
…そっか、考えてもみなかったけど
山田くんのファンの女の子たちに、何されてもおかしくない状況なんだ、私。
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みはる(プロフ) - 私は今日誕生日です。 (2019年4月12日 18時) (レス) id: f9d8424a7b (このIDを非表示/違反報告)
未央 - すごく面白いです!続き気になります!更新待ってます! (2018年8月16日 18時) (レス) id: 71bdc0414f (このIDを非表示/違反報告)
里奈(プロフ) - すごい読んでて面白くてもっと続きが読みたいって思ってます!更新お願いしたいです!! (2018年6月28日 20時) (レス) id: c7d28386d2 (このIDを非表示/違反報告)
よん 。 - 続編希望です!凄い面白かったです (2018年5月17日 12時) (レス) id: 67b3c6d329 (このIDを非表示/違反報告)
みるくちやん .。(プロフ) - めちゃんこキュンキュンしてます (*´`)更新待ってるので大変だと思いますが頑張ってください! (2018年5月14日 15時) (レス) id: 0587ad5984 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽむ | 作成日時:2018年5月9日 0時