意識の中で。 ページ25
あれ、ここは、どこだろう。
"初めまして…かな?私はあなたの意識世界な番人、さくらよ"
『意識世界、番人…?』
"分からなくてもいいわ。貴方にはこれからの人生に関わる選択をしてもらう。それだけが分かってもらえればいいのです"
すると、目の前が真っ暗となった。
『な、なに?』
"安心しなさい。私は貴方には危害を加えることはできません。では、始めます。"
〔あなたは、今の自分のまま目覚める事を望みますか?〕
〔あなたは、これからを今のままのあなたで過ごしたいと望みますか?〕
そして私の選択は___。
ーーーー
『ん……っ。こ、こは?』
紫「まひるちゃん!?先生!」
紫の彼は、"先生"を呼びに走って行く。
桃「まひる…良かった。心配したんだぞ?」
桃色の彼は、心配の言葉を述べる。
『あの、ここは?あなた方は、どなたですか?』
水「え?まひるちゃん?」
私の一言に彼らは、戸惑いの言葉を募らせる。
『はい、私はまひるですよ?』
赤「冗談だよね?ねぇ?」
橙「まひるちゃん、冗談きついで?」
黄「冗談って言ってくださいよ...ね、ぇ」
赤色と黄色の彼は、悲しみに染まった表情を浮かべて、ただただ、目に溜まった溢れんばかりの涙を堪えている。
桃色と橙色の彼は、きっとこの場では年上なのだろうか、年下のみなの前では泣くものかと言うように必死に顔を背けて、力いっぱい拳を握り、小刻みに震えている。
水色の彼は、ショックを受けたような顔をしてその場に立ち尽くしている。
『あの……?』
状況を飲み込め切れていない私は、そんな声を上げる。
その時だった。
キィィィィィーーーン
とても酷い耳鳴りを覚えて、私は頭を押さえる。
『いっ〜〜〜』
頭にねじ込まれるように、"私の記憶"が流れてくる。
でも、"彼らの記憶"は何一つとして存在していない。
まるで、そこに居た物だけが除外されたかの様な、"私の記憶"には、そんな寂しさを覚えた。
"彼らの記憶"は、何故わたしには無い?
彼らがこんな表情になっているのだ。
無いはずが無い。
そんな、事を考えていると
ガララッ
紫「みんなっ、先生呼んできた、よ?」
緑「すいませぇん!遅れちゃってぇ…」
紫の彼が戻って来たと同時に緑の彼女が来た。
何故だろう。
緑の彼女を見ていると、不思議とイライラの様な感情が湧いてくる。
先生「Aさん。今すぐ精密検査を行います。ついてきて下さい」
白衣を着た男性"先生"の声で私は、ベッドから起き上がり、部屋を後にした。
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ゆき(プロフ) - ゆぃさん» 読んでくださりありがとうございますっ!ゆぃさんもお身体に気をつけてくださいね!更新、無理しない程度に頑張ります! (2021年3月1日 16時) (レス) id: 104b39588e (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - なっちさん» 感想ありがとうござます!そうですねぇ、意外と深いんですよね。色々と 。時間があったらなっちさんの作品も読ませていただきますね! (2020年12月23日 17時) (レス) id: f107b08525 (このIDを非表示/違反報告)
なっち - とてもすてきなお話ですね。内容じゃなくて、書き方?みたいなのが。1件軽い話に見えるけど、実は奥に壮大な重い話が隠されている。こういうの大好きです。私もすとぷり書いてるんですけど、良かったら読んでみてください。笑い要素が多い軽めの話ですが。 (2020年11月30日 19時) (レス) id: 8cb8225128 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - ゆきさん» いやなんか通知来ないんですよwなんでいつ更新されたか分からないんですよwなんで毎日来てますw (2020年6月26日 22時) (レス) id: 93b2831bba (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - みるくさん» おぅ、ありがとうございます。そんなに毎日更新してないけど…w更新頑張りますね (2020年6月26日 20時) (レス) id: 86d70f8e97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆき | 作成日時:2020年6月14日 16時