恐怖度100% ページ3
『あぁ...』
重たい買い物袋を抱えて帰ってきた私は、玄関につくと、そんな声を出した。
人が、いっぱい。
しかも、スマホ忘れるし。
ついてないなぁ...
パーカーからでる白い肌は、私が外に出ていないことを示していた。
『スマホ、どこだろ』
きょろきょろとリビングを見渡すと、ツミッターの通知か何かを知らせるランプがついた私のスマホがキッチンに無造作に置かれていた。
『通知、なんだろ?』
ななもり。@すとぷり突然のDM失礼します。まひるさんの歌ってみたを拝見させて頂きました。とても素晴らしかったです。それで、もし良かったらすとぷりにはいりませんか?ご検討をお願いします。
え?????
しかも、3分前に来てる。
どうしよう。
グループ、しかも男の人が6人もいる。
そんなの、私には耐えられない。
だから私は
「お誘い、ありがとうございます。すみませんが、そのお誘いにはいいお返事はできないと思います。公にはしていませんが、私は人間恐怖症です。きっと、みなさんにご迷惑をかけてしまいます。お気持ち、ありがとうございます」
そう返事を書いた
あたりまえだ、メンバーを怖がっていては活動に支障をきたすに決まっている。
ライブも、たくさんの人の前に立つのだ。
怖くて腰を抜かして泣き叫ぶのではないかと思う。
ピコんっ
そんなことを考えているとすぐに返信が届いた
「それは、すみません。でも、俺はまひるさんにすとぷりに入っていただきたいのです。無理を承知でお願いします。」
この人は、人間恐怖症がどんなものなのかを知らないのだろうか?
無理を承知でって...
はっきり言って、「無理」の一言にかぎる。
でも...
「はっきり言って、グループでの活動を考えると、私には向いていません。しかし、あなたが様々な配慮をなさってくださるのなら、私は自分にできる努力をして、すとぷりに入ることを検討します。上から目線のようになってしまってすみません」
少しだけ、興味があった私は、その場の勢いでそんな返信を返してしまった。
やってしまった...
でも、私の心は後悔や恐怖心だけではなかった。
少しだけだったけれど、グループに入ることを楽しみにしていた自分がいることに気づいてしまった
ピコんっ
ななもり。@すとぷりありがとうございます。俺のほうでもメンバーやスタッフさんに呼びかけなど配慮を考えます。いいお返事がくるのをお待ちしています。
そして、私は____
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ゆき(プロフ) - ゆぃさん» 読んでくださりありがとうございますっ!ゆぃさんもお身体に気をつけてくださいね!更新、無理しない程度に頑張ります! (2021年3月1日 16時) (レス) id: 104b39588e (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - なっちさん» 感想ありがとうござます!そうですねぇ、意外と深いんですよね。色々と 。時間があったらなっちさんの作品も読ませていただきますね! (2020年12月23日 17時) (レス) id: f107b08525 (このIDを非表示/違反報告)
なっち - とてもすてきなお話ですね。内容じゃなくて、書き方?みたいなのが。1件軽い話に見えるけど、実は奥に壮大な重い話が隠されている。こういうの大好きです。私もすとぷり書いてるんですけど、良かったら読んでみてください。笑い要素が多い軽めの話ですが。 (2020年11月30日 19時) (レス) id: 8cb8225128 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - ゆきさん» いやなんか通知来ないんですよwなんでいつ更新されたか分からないんですよwなんで毎日来てますw (2020年6月26日 22時) (レス) id: 93b2831bba (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - みるくさん» おぅ、ありがとうございます。そんなに毎日更新してないけど…w更新頑張りますね (2020年6月26日 20時) (レス) id: 86d70f8e97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆき | 作成日時:2020年6月14日 16時