【男主】涙でにじむ約束は Ⅴ (ページ31)

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願いはひとつページ31

宮舘side

どんなときだって、
Aは諦めなかった。

どれだけ苦しくたって、
Aは弱音を吐かなかった。

正直、今日まで何度も心が折れそうになったことは
あった。

もう辞めようって思ったこともあった。

けど、そんなときいつもAが言ってくれた。

『大丈夫だよ』
『俺らにできないことなんてないから！』って。

そんなAが未来に描いている景色を
一緒に見たくて

その笑顔と強さに何度も救われて
ここまで来れた。

だからこそ、Aが発した『無理』の言葉は
あまりにも重かった。

宮舘「A」

このままAの手を離すわけにはいかない。

Aを１人にしちゃいけない。

宮舘「もしも本当にAがSnowManから
離れることを望んでいるなら、
俺たちは止められない」

渡辺「涼太……何言って」
宮舘「けど！」

翔太の驚きを隠せない声を遮って
声をあげた。

宮舘「俺たちに迷惑をかけるからとか
ファンを傷つけてしまったからとか
その思いだけで離れようとしてるなら
それは間違いだよ。
俺たちもファンもそんなこと望んでない」

ねぇ、分かってよA。

俺たちはこれ以上Aに傷ついてほしくないんだ。

宮舘「俺たちはAと離れたくなんてない。
ずっと一緒にいたいんだ。
ただ、それだけなんだよ」

たとえ歌えなくなっても、
踊れなくなっても、
その気持ちは変わらないんだよ。

A「……そうじゃないんだよなぁ」

ため息混じりにAが言った。

A「みんなさ、なんにも分かってないよ」

冷たい笑みを浮かべたAは、
俺たちの知っているAの姿とは
かけ離れていた。