【男主】涙でにじむ約束は Ⅴ (ページ24)

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悪いのはページ24

Aside

A「あの記事全てを否定するのは、
ファンのみんなにウソをつくことになる。
だから、これ以上病気のことを隠すつもりは
ありません。

けど、事務所が俺に強制で仕事をさせてるとか
メンバーへの誤解は解きたいって思います」

滝沢「……そうか」

A「仕事を続けることを選んでいたのは
俺自身が決めていたことだっていうのだけは
ちゃんと知ってもらいたいです」

滝沢「分かった。マスコミはこっちで対応する」

A「本当にすみません」

滝沢「これからの仕事はどうしたい？」

A「……みんなと話してみます。
俺だけでは決められないんで」

滝沢「分かった。引き止めて悪かったな。
今からメンバーと会うんだろ？
みんな気が気じゃないって顔してたぞ」

A「さっきちょっとだけした電話でも
それは伝わってきました。
申し訳ないことしたなって思います」

滝沢「大切で大好きなんだよ。
みんな、Aのことが」

嬉しいはずなのに、今はその言葉が痛かった。

俺にはそんなことを言ってもらう資格なんてないから。

滝沢「何度だって言うが、Aは悪くない。
絶対に自分を責めるんじゃないぞ」

会議室を出る直前に滝沢くんに言われた。

A「……失礼します」

間違ってるよ、滝沢くん。

心の中で言い返しながら、俺はみんなの待つ部屋へ
向かった。