【男主】涙でにじむ約束は Ⅴ (ページ20)

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最低な自分ページ20

Aside

頭は妙に冷静だった。

とにかく事務所には謝りに行かないと。

こんな騒ぎになってるんだから。

それにメンバーにも。

許してもらえるとは思ってないけど。

スマホを見た瞬間、とんでもない量の
着信とメッセージが入っているのに気がついた。

ずっと鳴り続けていたはずなのに、
全く気がつかなかった。

それは全部メンバーからだった。

あぁ、あの記事見たんだなって
すぐに分かった。

きっと心配してかけてきてくれてるんだと思う。

俺には、心配してもらう資格なんてないのにね。

俺のせいで、自分たちまで責められてんのに
それでもこうやって連絡をくれる。

そんな優しいやつらを、俺は傷つけてる。

最低だよ、本当。

でももうそれも終わりだから。

次の瞬間、また画面が着信を知らせた。

A「もしもし」

佐久間『Aか！？』

聞こえてきたのは佐久間の声。

その奥からみんなの声も聞こえてきた。

繋がったの！？

今どこにいるって！？

すっごいザワついてる。

A「めっちゃ連絡くれてたんだね。
ぼーっとしてて気付かなかった、ごめんね」

佐久間『そんなのいい！
おまえ今どこにいんだよ！？』

A「家だけど」

佐久間『家って、自分の家か！？』

A「そりゃそうでしょ」

完全に取り乱してるな、佐久間。

まぁ、俺のせいなんだけど。