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素直じゃなくて ページ19
渡辺side
A「遅れてすみません！」
深澤「お！ お疲れー」
A「すぐ着替えてくる！」
阿部「大丈夫だよ、ゆっくりで！」
Mis Snow Manを結成する前から、
役者として光り始めていたA。
結成してしばらく経った頃、
ドラマと映画の掛け持ちで
Aはダンスレッスンに遅れてきたり
早退する日がしばしばあった。
レッスンに参加している時間は
誰よりも短いはずなのに、
すぐに俺らに追いついて、遅れなんて取らなかった。
……要領のいいやつ。
素直にその凄さを受け入れられなかった俺は、
Aのことをそんなふうに思っていた。
ジャージに着替えたAが振付師の先生に
今までのところを習っている間、
俺たちは少し休憩することになった。
なんとなくAを眺めているのがもやもやして
俺はレッスン室を後にした。
Jr.1「いやだって本当に聞いた人がいるんだって！」
Jr.2「おまえ絶対嘘じゃん！」
ロビーに行くとちびっ子たちが
盛り上がっていた。
渡辺「めっちゃ楽しそうじゃん」
その頃の俺は、今振り返れば
かなり尖っていたと思う。
俺の姿を見た瞬間、ビビったちびっ子が
ぴょこんと飛び上がった。
Jr.1「お疲れ様です！」
渡辺「お疲れ。何の話してたの？」
Jr.1「あの、渡辺くんって事務所に出る
幽霊のことって知ってますか？」
渡辺「は？」
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作者名：くらげ
| 作成日時：2022年3月13日 6時
