もやもや ページ32
ラウールside
なんだったんだろう、
話したいことって。
家に帰ってからふと考えた。
みんなそろってたし、今日教えてくれたって
良かったんじゃないかな。
あ、でもしょっぴーとふっかさんが
仕事だったからやめたのか。
ってことは短時間じゃすまない
込み入った話ってこと？
そんなに、重い話なのかな。
嫌な予感がする。
けど、Aくんに限って
何かやらかしちゃったとかはないとは
思うんだけど……。
ラウ「あーもう！」
ソファーのクッションに顔を埋めながら
叫んだ。
もやもやする。
めめも様子がおかしかったし、
Aくんも何か抱えてそうだし……。
今考えたって何にもならないんだろうけど
いろいろ嫌なことを考えちゃう。
ラウ「はぁっ、」
息苦しくなってクッションから
顔をあげた。
目線の先に１０人で撮った写真があった。
何を隠してるのか知らないけど
何があったって、みんながいれば
乗り越えられる。
誰ひとり欠けることなく、
みんながいれば。
まさか、辞めるなんて言わないよね。
ラウ「まさかね」
絶対あり得ない。
Aくんのグループに掛ける思いは
言葉じゃ言い表せないくらい大きい。
そんなAくんが、グループから
離れるなんて絶対にない。
さっきからよくない想像ばっかりしちゃうけど
もしかしたら何か大きい仕事が決まったのかも。
ラウ「そうだよ、きっと」
めめの件とはまた別だったんだよ。
そう自分に言い聞かせた。
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作者名：くらげ
| 作成日時：2021年10月17日 6時
