【男主】涙でにじむ約束は (ページ8)

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不調ページ8

Aside

スマホのアラームの音で目が覚めた。

アラームを止めたついでに
今日のスケジュールを確認した。

朝からファッション誌の撮影、
それが終わればYouTubeの収録が
入っていた。

よし、行くか。

身体を起こして、
ベッドから立ち上がった瞬間だった。

A「っ……」

視界が揺れた。

とっさにベッドに座ってうつむいた。

なんだ、これ……。

床がぐるぐる回っている。

気持ち悪くて目を開けていられなかった。

目を閉じても、身体がふわふわするのを
感じる。

その不快感になす術もなく、
ただただ耐えるしかなかった。

それでも時間が経つにつれて
その感覚はだんだん薄れていった。

残ったのは微かな頭痛。

A「疲れてんのかな……」

ここ最近ありがたいことに
仕事をたくさんいただけるようになっていた。

昨日も夜遅くまで、
映画の台本を読み込んでいた。

そのせいかもしれない。

今日は夕方には仕事は終わるし、
帰ったら早めに休もう。

A「うわ、時間やば」

気がつけばもうそろそろ準備をしないと
いけない時間になっていた。

さっきまでのことなんて、
もう頭から消えていた。