【男主】涙でにじむ約束は (ページ7)

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強がり同士ページ7

宮舘side

宮舘「なんで気付いたの……？」

A「見てたら分かるよ。
ほんと、そういうの隠すから困るんだよ」

宮舘「Aにだけは言われたくないんだけど」

人に弱音を吐くのは正直苦手だ。

けど、そんな俺よりもずっと
Aの方がそういうことを口にするのは
下手だと思う。

A「今それ言う？
まあ否定はできないけどさ」

困ったように笑いながら
Aが言った。

A「どうせみんなに言う気も
レッスン休む気もないんでしょ。
だったらテーピングだけでもしとこうよ。
ほら、足出して」

本当だったら、みんなに理由を説明して
休むのが正解なんだろう。

けど、それをあえてすすめないA。

俺が嫌がるっていうのが、
聞かなくても分かってるからなんだろうね。

Aには、一生かなわない気がする。

言われるがままレッスン着の裾を
捲り上げた。

Aは手慣れたようにテーピングを
巻いていく。

あまりにも慣れすぎていて、
俺らの見えないところで自分で何度も
やってたんだろうなって。

そんな想像ができた。

A「はい、できた。
痛みひどくなるんだったら無理しちゃだめだよ」

立ち上がると、さっきまでの痛みが
微かに感じる程度にまで治っていた。

宮舘「すごいね、全然違う」

A「でしょ？」

宮舘「ありがとね」

A「いいえー」

何事もなかったかのように、
Aはレッスン室に向かって歩いていった。

もしAが無理してたら、
俺が気付いてあげなきゃいけないな。

Aの背中を見て、そう思ったんだ。