【男主】涙でにじむ約束は (ページ6)

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強がり同士ページ6

宮舘side

A《足、大丈夫だった？》

Aからそんなメッセージが来たのは、
レッスンを終えた夜のこと。

視界に入るのは、昼間Aが巻いてくれた
右足のテーピング。

ほんの少しシワが入ってしまっているのが
やっぱりAらしい。

意外に不器用なんだよね。

本当のことをいうと、
今日のレッスンのときに
右足を軽く捻ってしまっていた。

耐えられないほどの痛みじゃなかったし、
レッスンも半分以上終わっていた。

あえてみんなに言わなくたっていいだろうと
思って、休憩の間、じっとしていたときだった。

A「俺と舘さん、トイレ行ってくるねー」

宮舘「え？」

突然の言葉に戸惑っていると、
Aが耳元でささやいた。

A「いいから。付き合って」

ついさっきまで
康二と撮った撮られたの話をしていたAが、
俺の腕を取って立ち上がらせた。

阿部「いってらっしゃーい」

阿部の声を背に聞きながら、
俺はAに連れられて廊下のベンチに
連れられてきた。

A「とりあえず座って」

宮舘「どうしたの、急に」

A「舘さんさぁ、足痛めてるよね？」

ベンチに座らせた俺の前に跪いたAは
茶色いテーピングを手にしていた。