【男主】涙でにじむ約束は (ページ19)

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隠しきれないページ19

Aside

なんでバレた。

気付かせたくなくて、
いつも通りにしていたはずなのに。

渡辺「いつもこれくらいじゃ
息あがんないでしょ？汗もすごいし」

A「……気のせいでしょ」

佐久間「俺もそう思ってたけど？」

いつの間に聞いていたのか
佐久間も翔太の言葉に乗っかってきた。

A「なに、佐久間までそんなこと言う？」

何となく居心地が悪くて
笑ってごまかそうとしたけれど、
さすがに通用しなかった。

佐久間「気付いてる人、多分ほかにもいるよ」

みんなの心配そうな視線が痛かった。

……これは逃げられないな。

A「あーもう！分かったよ！
本当はちょっとだるいけど、
別に熱もないしどこも痛くないし
大したことないって思ってたから
言わなかっただけ！

黙っててすみませんでした！」

いたたまれなくなって
ひと息で言い切った。

本当は頭も少し痛むけど、
これ以上心配かけたくなくて
つい嘘をついてしまった。

渡辺「やけくそ感すごいぞおまえ」

呆れたように翔太が笑ってた。

阿部「今は大したことなくても
無理してひどくなっても困るでしょ？

あんまり無理しない方がいいんじゃない？」

岩本「阿部の言う通りだよ。
なんだったら振りの動画撮って送るから
家で休んだって……」

A「大げさだって。
本当大したことないから！」

宮舘「Aの大したことないは
信用できないときあるからね」

A「ひっど！信用してよ！」

深澤「ったく、こうなったらA、
なかなか折れねぇからなぁ」

ふっかがため息をつきながらいった。

深澤「じゃあこうしよう。
練習続けるのはいいけど、
今よりしんどくなったら、すぐ言うこと。
いい？」

さすが同期。

母親みたいな言い方が気になるけど、
助かった。

A「分かったよ。ちゃんと言うから」

そんな約束をして、
俺はレッスンを続けることになった。