街行く人 ページ1
岩本side
とある都内のショッピングモール。
ふっかとの待ち合わせに
少し早く着いてしまった俺は、
入り口の近くにあるベンチで待っていた。
深澤「よっ、お待たせ」
聞き慣れた声に顔を上げると、
ハットをかぶってマスクをしたふっかの姿。
岩本「おはよ」
深澤「おはよ。
昨日ずっと考えてたんだけどさ、
結局阿部ちゃんのプレゼント、
思いつかなかったんだよなぁ」
今日はもうすぐ誕生日を迎える阿部への
プレゼントを買いに来ていた。
岩本「ま、ぶらぶらしてたら
良いもの見つかるかもしんないよね」
深澤「それもありか」
そんな話をしていたときだった。
？？「あ、SnowManだ」
どきっとして、その声のした方に
つい顔を向けてしまった。
そこにはまだ大学生か、社会人になったばかり
くらいの２人組の女性がいた。
２人が見ていたのは俺たちじゃなくて、
壁に貼られた俺たちSnow Manが写った
新曲の宣伝ポスター。
女性１「この曲……っていうか今回もだけど
すごい良いんだよ。
私もう予約してるんだけどさ」
女性２「へぇー、私も最近SnowManの曲
聴き始めたんだよね」
女性１「そうなんだ！ いいでしょ？」
女性２「もうすっかりハマっちゃってるもんね。
良かったら今度CD貸してよ。
１枚目から全部持ってるんでしょ？」
女性１「そう言ってくれる人がいると思って……
じゃん！」
その子がカバンからCDのケースを取り出した。
女性２「ちょ、なんでCD持ち歩いてんのさ！」
女性１「布教用〜。はい、プレゼント！」
女性２「何、布教用って！
言葉は聞いたことあるけど、本当に持ってる人
初めて見たわ！」
お腹を抱えて笑っていたもう１人の子が
ジャケットを見て首を傾げた。
女性２「あれ……」
女性１「どした？」
女性２「Snow Manってさ……
１０人いたっけ？」
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作者名：くらげ
| 作成日時：2021年9月20日 5時
