初恋。 (ページ5)

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SS_izw ページ5

！結婚式の話
！突発曲パロSS
(告白／RAボDWクIMンPSチ)

「おお…まじか。」

『何、どういう事。』

俺の人生の先に、Aの姿を見るようになったのはいつからだったか。

『似合うとかなんとか言ってって。』

「これは失礼しました。大変お似合いです、姫。」

『うむ、苦しゅうない。』

「式もこの設定でいく？」

『嫌だわ！』

俺とAの人生が１つに交わればいいのにって思うようになってからはプロポーズまでが随分早かったと思う。その辺も含めて、理屈やエビデンスや知識が好きな俺らしくないなとも思った。それは今でも思ってる。でも、

『せめてAって呼んでよ。』

純白に包まれていつものように笑う君を見るとそう願わざるを得ないし、今後それが俺の死ぬまでの一生の願いなんだろうなと確信している俺もいる。

一人先に歩みを進めるバージンロードを、このあと彼女が歩くのかと思うと何故が胸が締め付けられた。(顔を上げたら須貝さん達が思っきし手降ってるのが見えて笑ったんだけど)

目の前の神父は思っていたより神々しく見えて穏やかだし、聴き慣れたはずの縁遠いと思っていたウェディングソングは何故か胸に響いた。

あー成る程、これが俗に言う、君と生きて君と死にたいっていうやつか。

「おおー！来たー！Aちゃーん！」

「…！」

須貝さんはここでも一番声が通るのか、なんて思ったのもほんの瞬間。冷静を気取って振り向いた先にいた、Aの姿に息が止まった。

「…、A」

みんなに祝福されながら歩いてくる彼女が見える。逆光に照らされ、はにかむ彼女が見える。

いや違う…彼女しか、見えない。

純白だからじゃない。

バージンロードだからじゃない。

愛した人だからじゃない。

君を一目見た時から、
俺の人生の色が君だった。

『こんな時になんて顔してんの。』

「！…幸せにしたいって思ったら、つい？」

『ばか。』

隣に並ぶ彼女はいつも通りで、それでいて美しい。
神さま、ああ神さま。そんなもの、一度だって信じなかったけれど。ああでも、神さまよ。いたのなら言わせてください。

「ありがとう、A。」

『！…こちらこそ。』

俺の元に彼女を送り込んでくれて。
そして君よ、俺と出会ってくれて。
俺の全てを君で満たしてくれて。

本当に、ありがとう。神さまよ。

世の中に存在しない『絶対』という言葉を、
今二人で作り上げようか。

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