続・うちの自閉っ子 - 2 -

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- 章大side -









最後に来た目的地は体育館。



いちおう今日のメインになるんかな？



もう少しで劇の発表が始まる。






「どこ座る？」



「せっかくやし前の方取ろ！」



「どうせならええとこで見たいもんなぁ。」






少しずつ埋まってきた椅子の中で、かろうじて見つけた6人並んだ席に座る。



そのタイミングは完璧やったようで、すぐに席は埋まり立ち見が出る混み具合にまでなった。



先生のアナウンスが入り、電気が消えて独特の緊張感に包まれた空間が出来上がる。



今亮が裏でどんだけ緊張しとるかは分からへんけど、なんでか俺の方までドキドキしてもうとるわ。






今日と明日の2日間ある栄翔祭の中で、



劇は今日が中学部と高等部、明日が幼稚部と小学部になっとる。



明日と違うて今日は劇にも慣れとる子が多いから、



1つの作品の時間も長いし、セリフも多いし、内容も比較的難しめ。



もちろん本人たちは大変になるけど、そのぶん伝わってくる物も大きなんねん。






「本日は栄翔祭にお越しくださりありがとうございます。」



「中学部も高等部も夏から一生懸命練習したので温かい目で見てください！」



「歌を歌う学年もあります。手拍子をお願いします！」






中学部の1年生と高等部の1年生が1人ずつ出てきて挨拶をする。



亮より年下とは思えへんくらいしっかりしとって大人っぽいわぁ……






「それでは中学部1年生の発表です！」






挨拶担当やった2人が、舞台袖から登場した別の中学1年生にバトンタッチする。



劇の説明と入りのナレーションが終わり、拍手の中ゆっくりと幕が上がった。



あー、楽しみやけどなんかソワソワするわぁ……

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