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81. ページ37
それから暫くなんともない会話を繰り返し
連絡先を交換すれば2人と別れた。
錦「また連絡するわ！」
そう言い残し手を振る彼の中にいる私は
一体どんな存在なんだろうか。
本当の私を知ってしまえば
きっと彼だって私から離れていく。
でも大好きな人を目の前にして
仮面を被り続けられる自信なんてどこにもない。
今まではどうにかやり過ごしてきた仮面も
彼の手にかかれば
今直ぐにでも剥ぎ取られそうだった。
深い関わりになる前に
彼に伝えた方がいいのだろうか...
そう思ってもせっかく握られた
暖かい手を自分から離すのが怖い
その思いの方が今は強かった。
もう少し先でもいいか...
これが友達ごっこでもいい。
亮くんと少しの間だけでも
"トモダチ"でいれるならそれでいい。
だから今は何も言わない。
仮面が完全に剥がれ落ちるまで
私は彼と友達でいよう。
そう心に決意して自宅へと急いだ。
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作者名：R. | 作成日時：2017年3月21日 16時
