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16話 ページ18

谷崎「す、す、すンませんでしたっ!」
 
中島「だ、大丈夫ですよ」
 
矢っ張り谷崎さんは良い人だ。
 
谷崎「自分は谷崎潤一郎って云います。探偵社で助手の様なことをしています。
 
で、此方が…」
 
ナオミ「妹のナオミですわ!」 ((ギュッ
 
うっ、苦しそう…
 
中島「兄妹でしたか…」
 
天宮「矢っ張り疑問に思うよね…」
 
ナオミ「あら、お疑い?」
 
谷崎さんのことなら何でも知ってると云い乍、彼の服に手を入れるナオミさん。
 
其処が兄妹の距離じゃないんだよなー。
 
中島「あ、わわっ」
 
兄妹の距離ではない2人を見て顔を赤くする敦くん。
 
国木田「彼奴等については深く追求するな」
 
中島「あ、はい…」
 
うーん結構個性的な人達だよな〜
 
谷崎さんたちは兄妹の距離ではないし、

国木田さんの理想主義も結構理解出来ないし、

太宰さんなんて理解するのが疲れそうだし…←
 

まあ、そう云う僕も結構理解するのは難しい人間なのかな?
 

中島「あの…皆さんは此処に来る前は何をしていたんですか?」
 
太宰「当ててご覧よ」
 
中島「え?」
 
太宰「何ね、定番の遊戯(ゲエム)なのだよ」
 
天宮「新入りは先輩の前職を当てるの!」
 
谷崎「歩斗くんは大体の人を当てていたよね」
 
中島「へー。
 
谷崎さんとナオミさんは…学生さん?」

谷崎「お、当たった凄い」
 
ナオミ「どうしてお判りに?」
 
中島「ナオミさんは学生さんと聞いていたので、谷崎さんは歳が近そうなので…勘です」
 
順調に1人1人の前職を当てる敦くん。
 
でも裏の世界なんて知らなそうな敦くんには太宰さんの前職なんて想像も出来ないのではないだろうか…
 

云ってしまえば僕は太宰さんの前職を知っている。
 
と云うより、前職の時の太宰さんに会ったことがある。
 
乱歩さんは会った時に気付いていたとかいないとか…
 
国木田「諦めろ小僧。
 
武装探偵社の七不思議の一つだ、此奴と歩斗の前職は」
 
天宮「あれ?僕も?」
 
太宰「そうだよ、歩斗くん」
 
そうだったのか。
てっきり全員に知られてるかと思っていた。
 

ポートマフィアの時の太宰さん、僕を救って呉れた乱歩さん、前職の仲間…

 


少しばかり昔の思い出に浸り過ぎた。


僕の回想は谷崎さんの携帯の着信の音で途切れた。
 
 

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作者名:星夢 | 作成日時:2017年1月7日 0時

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