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部活がある優斗と別れて瑞稀と二人で家に向かう。
ちょっと今だけ瑞稀と二人きりになりたくなかったんだけど。
だって、
「はしもっちゃんさ、ほんと、気を付けなね」
「ん?」
「……Aさんのこと、好きになっちゃダメだよ、苦しい思いすることになるんだからね」
瑞稀には俺の気持ちなんてお見通しなんだ。
初恋を打ち明けたのも瑞稀で、幼いながらの失恋を励ましてくれたのも瑞稀だ。
「……分かってるけど、」
「まあ、気持ちはコントロール出来ないしね、いつでも相談乗るから」
「……ありがと、」
そういえば、まもなく中間テスト始まるけど、と瑞稀が話題を逸らす。
あー、そういえば、
「受験すんの?」
「いや、しない」
馬鹿だし、進学なんてしたらさらに迷惑を掛けちゃうし。
一刻も早く、大人になりたい。
兄ちゃんに恩返しができるように。
「ふうん、でもまあ進学以前に卒業できるかが問題だよね、はしもっちゃんは」
「うぅ……」
「今回俺も推薦かかってるから面倒見れないや」
「み、瑞稀……!」
せいぜい赤点取らないようにね、と笑った。
卒業できなかったら、それこそシャレにならない。
勉強、しないと!……と高校受験以来の感情が芽生え始めた。
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作者名:アオ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=blueao5&scr=novel/jeyuto01...
作成日時:2019年6月17日 22時