15 サマディー！ ページ19
カミュ「ぉおお！！」
セーニャ「にぎわってますね、お姉さま！なんだかお祭りが始まるみたい！」
ベロニカ「ははーん、なるほど…
ここサマディーは、騎士の国と呼ばれていてね、城の裏のオアシスの上にレース場があるの。そこでウマのレースがおこなわれるのよ！
前にここに来た時、年に一度、特別なレースが開催されるって聞いたわ！きっと今はそれでにぎわっているのよ！」
カミュ「ふ〜ん。ウマのレースも面白そうだが、俺達の目的は大樹の枝だからな。忘れんなよ、おチビちゃん？」
ベロニカ「なによ、ノリが悪いわね…イレブン、タノ、あんなヤツはほっといてこの町を楽しみましょう！」
『アイス売ってないかなぁ…』
お城にて
サマディー王「えー…本日は絶好の好天となりまして、ファーリス杯という我が王子の16歳の誕生日を祝うレースにふさわしい…
いや、違うな。こんなスピーチではありきたりだ……民衆を楽しませることなどできん。
うん？なんだそなた達は？今は客の相手をしている暇などない。出直して…」
ﾀﾞｧﾝ!!!
扉が開く
？？？「父上！ただ今訓練から戻りました！」
サマディー王「騎士たる者！！」
？？？「信念を決して曲げず、口に忠節を尽くす！弱きを助け、強きをくじく！どんな逆境にあっても、正々堂々立ち向かう！」
サマディー王「うむ。よろしい！今日も騎士道精神を忘れていないようだな。
ファーリスよ。お前も今年で16歳。ファーリス杯では、騎士の国の王子に恥じぬ、勇敢な走りを期待しておるぞ。」
ファーリス王子「お任せください！父上。必ずや期待にこたえてみましょう。それでは、これにて…」
『(期待に、答える…)』
ファーリス王子「あ…あなた達は…？」
イレブン「僕ですか？」
ファーリス王子「失礼ですが旅の方、お名前は？」
イレブン「イレブンです。」
ファーリス王子「…ふむ。イレブンさんと言うのですね。何用で我がサマディーに訪れたのです？」
イレブン「かくかくしかじか」
ファーリス王子「大樹の枝…？もしやサマディーの国宝、七色に輝く虹色の枝のことでしょうか？
僕ならお役に立てるかもしれません。後で大階段を下り、左に曲がった所にある僕の部屋に来てください。お待ちしております。」
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作者名：山ノ花禊(元リャナ) | 作成日時：2023年12月7日 15時
