よこやまふたご。2

. ページ14

綺麗な彫刻みたいな顔。綺麗な二重に高い鼻、薄い唇。昔っからこの顔が好きやった。そしていつ見ても飽きない。笑


渋｢なんや、人の顔ジロジロ見て｣
『イケメンやなって』
渋｢んなもん前々から知っとったやろ｣


真顔でそう言い放つすばるくんについ笑ってしまった。何笑ってんねん、って怒られてもうたけど。笑


渋｢お前、なんか今日…｣
『え！？なになに、かわええって？？』
渋｢そんなこと一言も言うてへん、もうええわ。笑｣


そこからまた撮影が進んで行く。
いきなり肩を掴まれてぐるっとすばるくんの方を向かせられる。少し上から見つめられ、目力が強すぎて逸らすことが出来ない。

ニヤリ、と笑いながら右頬に手を添えられ、少しずつ近ずいてくるすばるくんの顔。あ、キスされる。そう思って目を閉じるとおでこに軽い衝撃。


『…っはあ！？』
渋｢ふっ、お前にするわけないやろ。笑｣
『期待したのに！！！
…妙子ちゃんに言いつけたる！！！』


”おまっ、それはないやろ！！！”なんて叫んでいるが無視無視。後ろを向いて振り向かずにいるとカメラマンさんからオッケーがでた。え、これでええの？


｢次ラストです！がんばってくださいね！｣
『あ、きみくん残っててんな…。はーい、がんばります〜』


スタッフさんと少し話をしながらメイクルームへ向かう。部屋に着くと直ぐに座らせられ、髪型を少し弄られる。”どんなのがいい？”と聞かれたので”初めの方にやった低めのシニヨンで、”と答える。あれまじでかわいかってん。

真っ黒なドレスを取り、着る。ドレスはAラインのロングトレーン。フリルがついていて、地味にきらきらしている。


｢はい、できた！次でラストみたいだからがんばってね！あ、これもつけとこうか。｣


ヘッドドレスをつけてもらっていざ往かん。



____________________________

渋｢ヨコ。はよ行けって｣
横｢いややあ…。｣

.→←.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す