Oh my brother!【R.N】 (ページ21)

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それから、あれよあれよと月日は経ち。

佳奈さんと廉くんが引っ越してきた。

…でも、その日は私は急遽出張で関西に滞在しており、二人には会えず。

いざ帰ってきても、今度は廉くんが地方へ泊まり込みのロケだの何だので多忙を極め、帰ってきても私たちが寝静まった真夜中ばかり。

廉くんは朝は家でゆっくりできる日もあるらしく、佳奈さんやお父さんからそんなことを聞くけど、次は私が忙しくなり、廉くんとは顔を合わせることもなく朝早くに出社する日々。

そんなこんなで一度も顔を合わせてないせいか、廉くんと一緒に住んでいる実感が全く沸かない。

そんなことを思いながら日々を過ごしていると、とうとうこの日がやってきてしまった…

「…結局、4人顔を合わせたのは今日この瞬間だけやったな！！

はっはっはっは！」

玄関で大きなトランクを持ったお父さんは何が面白いのか、豪快に笑った。

「ほんと、まさか廉がここまで忙しいとは思わなかったわ！4人でご飯を食べる暇もなかったじゃない！」

「…しゃーないやん。ほんまに今月は新曲発売時期で音楽番組出ずっぱりなうえ、ドラマもあったんやから…」

「それで私たちを見送った後もまた仕事行くんでしょ？ほんとに、体だけは気をつけなさいよ？

Aさん、ほんとにそんなすごいものじゃなくていいから、ほんとお米だけは！炊いておいてあげてね！！」

「あはは、もちろんです！

気をつけて行ってきてくださいね、二人とも。」

そうして、二人と一緒に家の前まで行き、タクシーに乗り込み出発するのを見送ると、廉くんが待つ家に戻った。