Oh my brother!【R.N】 (ページ11)

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・〈side REN〉ページ11

一瞬フリーズしたAさんだったが、そのまま何度か瞬きして

「しっ…知ってますっ…

だ、だってキンプリなんて今や飛ぶ鳥を落とす勢いのジャニーズですもんね！さすがにアラサーの私でもぞ、存じ上げています！ははは…」

「ぶっ

なんや姉ちゃん、知っとったんやん。あ、だからさっき固まってたん？俺にはギネス級に気ぃ強い姉ちゃんでも、流石にジャニーズが目の前に現れたらしおらしくなるん？関西弁ビミョーに抜けとるしな！

いっっった！！！」

「大毅くんそろそろその歯多い口縫い付けたろか？」

「ぶふっ」

なんなんこの人ら。顔面強いのに関西臭きつすぎるし、おもろすぎるやん。

俺には兄弟おらんかったけど、これからはこの人らと一応兄弟になるんやなぁ。

「こらお前ら、いつまでも子供みたいな喧嘩して恥ずかしいで！

A、斗真くんは？今日来られへんのか？」

…とうま？兄弟って、2人じゃなかったっけ？

「あ…仕事トラブってたみたいで、さっき会社でたって連絡きてた。

だからもうすぐ着くと思う…」

「斗真さん？まだ他にご兄弟いらしたの？」
おかんも聞かされてなかったみたいで、キョトンとした顔で重岡さんを見た。

「いや、斗真くんはAの彼氏なんやけど、まぁそのうち結婚して斗真くんも家族になるやろから、今日一緒に話聞いてもらおおもて。

でもまぁそれやったら、先食べとこか！

さ、二人とも遠慮せんと食べてや？うちのA、料理はほんまに上手いから！」

「お父さんやめてって！…ん？料理は？」小声で止めに入るもすかさず突っ込むAさんに、また笑いそうになるけど、今はちょっとそれどころじゃなくて。

『彼氏』

『結婚』

…まぁ、こんだけ綺麗な人やったら、そら彼氏ぐらいおるやんな。
結婚も、考えて当然やん。

…って、俺何考えてんねん…この人はこれから俺の家族になる人やぞ。

自分の浅ましい部分が顔を出したような気がして、なんとなく恥ずかしくなって。

そんな邪念をふり払おうと、目の前の唐揚げを口に入れた。