サイレント・キス〔 Ryosuke.Y 〕

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ちらり。







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｢ねえどうする？山田は女の名前しか言ってなかったけど｣




｢男の人がいるなんて聞いてないし……！｣









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ヒソヒソとこちらを見ながら会話をする、警察官の格好をした2人と









｢………｣








冷静に視線を送ってくる、これまた警察官の格好をした男の子が1人。








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慧「……なになに、何なの」





不思議そうに眉を顰めた慧ちゃんが尋ねる。






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｢………僕、知念っていうんだけど｣





静かにこっちを見ていた1人が口を開いた。








侑李｢涼介に頼まれて来たの。



抜けられないから、Aさんを連れて来いって｣







くるりと、涼しげな瞳が私を捉える。







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A｢………涼介くんの、｣






侑李｢そ。クラスメイト｣








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頷いた知念くんが、ポケットからチラシを取り出す。







侑李｢3年C組ポリス喫茶やってます。



連れてかないと涼介に怒られるからさ、ちょっと着いてきてよ。お姉さん｣








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そこまで言って、知念くんは私の隣に立っていた慧ちゃんを見上げる。





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侑李｢お兄さんのことは、涼介からは聞いてないんだけど……



ま、良いよねお姉さんのツレってことで。行こ｣






大ちゃん、圭人、行くよ？と後ろで相談中の2人を促して校舎の中へ足を進めた知念くん。






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慧「なあ、ポリスだって。女の子も警察官の格好してんのかな。やべえやべえ」





A｢ちょ……待ってよ、｣









何だか楽しそうにその後に続く慧ちゃんを、慌てて追いかけた。









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