サイレント・キス〔 Ryosuke.Y 〕

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ちらり。









A｢……………｣









ちらり。








A｢……………？｣







涼介くんの解いた問題集をチェック中、ちらりちらりとこちらに寄せられる視線に違和感を覚える。






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どんな顔をして合うべきだろう、って気にしながら来てみたものの、






A｢はい………全問正解｣




涼介｢あ、やった。ありがと｣









時折寄せられる視線が少し気になるけれど、それ以外は普通通りな事にほっとする。







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涼介｢…………ねえ、Aちゃん、って｣






A｢ん？｣







再度テキストに向き直しながら、言いづらそうに口を開いた涼介くん。









問題集に目を落としたまま、ピタリとその手が止まる。









涼介｢かれ……｣






涼介｢か、｣









A｢…………？｣









涼介｢か、カレー！カレー好き？｣








椅子ごとぐりんと勢いよく振り返った涼介くんに捕えられた瞳。








一瞬目を逸らして顔をしかめたのは、気のせいかな？






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A｢カレーは……好き、だけど｣








涼介｢まじで？俺カレー作んの得意だよ｣





ホッと息をついて笑顔を見せる涼介くん。









A｢そうなんだ、料理好きなの？｣






涼介｢うん、よくする｣









A｢へえ………食べてみたいな、｣





ぽつりと呟くように零すと、僅かに瞳を見開いた涼介くんは、机横のカレンダーに目をやった。






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涼介｢今度ね、文化祭で喫茶店……やるんだけど、｣








涼介｢俺が作った料理も出すんだよ｣






パンケーキだけど、ってその視線を私の方に。






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涼介｢、っと………来る？｣







優しい瞳をした涼介くんが、口角を上げて首を傾げた。







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