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翌日の仕事終わり、いつものバス停で降りて、保育園の門を開ける。
玄関のドアを開ければ近くにいた先生がこんにちは、と明るく言って、テヒョンくん〜とクラスの中を覗きながら呼んだ。
するとしばらくして先生に手を引かれ部屋から出てきたテヒョンは、眉を寄せて口をきゅっと閉じて、見てすぐに分かるほどの膨れっ面だった。
前髪の隙間からは、おでこに貼られた冷えピタが見えて。
先生と繋いでいない方の手には、くしゃくしゃになった金色の折り紙が握り締められていた。
「今日テヒョンくん、年長の子と少しトラブルになってしまって…すみません。私たちがきちんと注意を払っていなかったので…」
私が何か言う前に、そう先生が頭を下げる。
気にしないでください、と慌てて口を挟んだ。
「あの…何があったんですか？」
見た限り頬にもかすったような傷がいくつかあるし、おでこの冷えピタだってひどくぶつけたりしないと貼らないだろう。
言いづらそうに言葉を詰まらせる先生。
「相手のお子さんにも怪我をさせたんじゃないですか？こちらもきちんと謝りたいので…」
私がそう言えば、先生はまた悲しそうな表情をして、それから話してくれた。
「テヒョンくん、朝から今日はパパのお誕生日なんだってすごく嬉しそうにみんなに言っていたんです。そしたらその子が、テヒョンはパパいないじゃんって言ったみたいで……」
「っ、」
ガツンと重たい何かで胸を貫かれたような、強いショックに言葉が出なかった。
テヒョンがそれを自覚してしまうことが、一番恐れていたことだったから。
「テヒョンくんも言い返してたんですけど、やっぱり年長さんになるとそれ以上にいろんな言葉を使えるようになるから…それでテヒョンくんが怒って手が出ちゃったんです」
「そうですか……ご迷惑おかけしてすみませんでした」
具体的に何を言われたのか、先生は言わなかったけれど、なんとなくのことは察しがついた。
その子も悪気があってそんなことを言ったんじゃないのかもしれない。
きっとその子にとっては、パパとママがいることが当たり前で、当然なんだろう。
だからその子に対しての怒りなんかよりも、テヒョンに辛い思いをさせてしまったことが何より心を痛ませた。
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ひなぴ〜 - このお話ものすごくキュンキュンするぅ！これからもガンバってください！ 応援してます！！ (2019年9月28日 22時) (
レス) id: 26489886b1 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - nanatyn27さん» お返事遅くなりすみません！！せっかくフォローして頂いたのに、何も更新していなくてごめんなさい（ ; ; ）フォローありがとうございます（ ; ; ） (2019年9月26日 13時) (レス) id: 88b5764800 (このIDを非表示/違反報告)
nanatyn27(プロフ) - 超今さらなんですが、このお話が急にすごく読みたくなったのでツイッターフォローさせていただきたいので許可お願い致します泣 @___tae178cm です！ (2019年9月22日 14時) (レス) id: 9661676326 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - 凛音さん» 全てが温かい凛音さまのコメント…ありがとうございます（ ; ; ）そういえば私、自分で書いときながら結婚まで2年くらい間があったことすっかり忘れてました（笑）貴重なご意見ありがとうございます(*^^*) (2019年7月26日 22時) (レス) id: 88b5764800 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - はおぺんさん» わあもったいないお言葉です……ありがとうございます（ ; ; ）私も3歳児テテお気に入りです（笑） (2019年7月26日 22時) (レス) id: 88b5764800 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：haru
| 作成日時：2019年3月12日 20時
