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手に握った白黒のエコー写真。
まだきちんとした身体の形はできていなくて何が何だかわからないけれど、確かにそれはひとつの命だった。
私と、ジンくんの……赤ちゃん。
すごくすごく嬉しかった。
公園のベンチに座って、ひたすらエコー写真を見つめて、まだぺたんこのお腹に手を当てた。
本当にここにいるのかなって、実感が湧かなくて不思議な気持ちになる。
「ジンくん、なんて言うかな……」
そうぽつりと呟いた途端、急に不安が押し寄せてきて、思わず顔を俯かせた。
ジンくんはもう立派な大人で、私はまだ自分1人で生活していくのに精一杯で未熟で。20歳を過ぎていても、そういうところではまだまだ自立できていないのに。
ジンくんのことだ。伝えても悪い顔は絶対にしないと思う。
むしろ喜んでくれる姿は容易に想像できた。
でもジンくんの隣にいるのが私でいいのかなって考えると、どうしても自信が持てなくなる。
JN「A、体調悪い？」
寝ようかってベッドに腰掛けたところで、おもむろにジンくんがそう言う。
「え？」
JN「顔色悪いよ。大丈夫？」
「…、大丈夫だよ？」
言わなきゃいけないと思っていたのに、なかなか言い出せなくて。
なんでもないと言えば、ジンくんは納得いっていなさそうな顔をするけれどそれ以上は聞いてこないから。
それをいいことに…って言ったらだめなんだろうけど、そうやって打ち明けられないままずるずると日々が過ぎていった。
JN「A…俺のこと嫌いになった？」
「…え、そんなわけないよ…」
ある日突然ジンくんがそう言って。
今までそういうことを言ったことのないジンくんだったから、驚いて全然説得力のない弱い声しか出なかった。
JN「じゃあなんでそんなよそよそしい態度とるの？」
「…っ、」
ああ、やっぱり。ジンくんには気付かれていたんだ。
私の迷いや不安はジンくんにもすぐに伝わって、そしてきっとお腹の子にも伝わっているかもしれない。
JN「何かあるんなら言ってほしい。何か心配事があるの？辛いことがあった？」
ジンくんの不安げに揺れる瞳が真っ直ぐに私を見つめて。
ああ私、何を心配していたんだろう。こんなに大切にしてもらえてるのに、何に自信が持てなかったんだろう。そんな悩みは贅沢だった。
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ひなぴ〜 - このお話ものすごくキュンキュンするぅ！これからもガンバってください！ 応援してます！！ (2019年9月28日 22時) (
レス) id: 26489886b1 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - nanatyn27さん» お返事遅くなりすみません！！せっかくフォローして頂いたのに、何も更新していなくてごめんなさい（ ; ; ）フォローありがとうございます（ ; ; ） (2019年9月26日 13時) (レス) id: 88b5764800 (このIDを非表示/違反報告)
nanatyn27(プロフ) - 超今さらなんですが、このお話が急にすごく読みたくなったのでツイッターフォローさせていただきたいので許可お願い致します泣 @___tae178cm です！ (2019年9月22日 14時) (レス) id: 9661676326 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - 凛音さん» 全てが温かい凛音さまのコメント…ありがとうございます（ ; ; ）そういえば私、自分で書いときながら結婚まで2年くらい間があったことすっかり忘れてました（笑）貴重なご意見ありがとうございます(*^^*) (2019年7月26日 22時) (レス) id: 88b5764800 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - はおぺんさん» わあもったいないお言葉です……ありがとうございます（ ; ; ）私も3歳児テテお気に入りです（笑） (2019年7月26日 22時) (レス) id: 88b5764800 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：haru
| 作成日時：2019年3月12日 20時
