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「あ…あのっ！」
やっと、また会えた。
公園の前で待ち続けて、周りからの不審な目にもなんとか耐えて3日目、あの日と同じスーツ姿の彼を見つけた。
「え？」
誰？と呟く、その綺麗な顔。
この間一瞬見ただけなのに、はっきりと脳裏に焼き付いていた。
「この前、傘を貸していただいたので…お返ししに、」
「傘？…ああ！公園のびしょ濡れ少女ね！」
「びしょ濡れ少女……」
もうこの人の中で私はびしょ濡れ少女というレッテルを貼られてしまったのか。
まあ仕方ないんだろうけど、なんかやだなぁ…
「もしかしてずっとここで待ってたの？」
傘くらいよかったのに、と言いながらもわざわざありがとうと彼は傘を受け取った。
この前よりもよく見えるその姿は、爽やかな好青年という言葉がぴったり当てはまる。
「あ…はい。ここが通り道なのかと思って…」
「ええ！それは大正解だけど…なんかごめんね。本当に傘くらい貰ってくれてよかったのに。…あ、女の子はこんな傘使わないか」
そう言ってその人は自身の黒い傘に目を向けるけれど、使わないから返した訳じゃないのに。
借りた物はきちんと返したかったし、それに……もう一度会えたら、と思ったから。
「あの、じゃあこれで。本当にありがとうございました」
「いえいえ、こちらこそわざわざありがとね。気をつけて！」
ぺこりと頭を下げて、帰ろうとするとその人はにこにこと笑って手を振っていた。
それにぎこちなく手を振り返すと、満足げに口角をきゅっと上げてもう一度気をつけて帰るんだよと念を押された。
私、そんなに危なっかしい人に見えるのかな。
かっこいい人だったけど、もう会うこともないんだろう。
この時間帯にこの辺りをうろついていたら会えるのかな、とも一瞬思ったけど、それはさすがにストーカーじみている気がしてその考えはすぐに消した。
だから、アルバイトを始めたカフェにその人が来た時はすごく驚いた。
「あれ？びしょ濡れ少女？」
「っあ、」
まさかまた会えるなんて。しかも、私のバイト先で。
「あの、A、です」
「え？」
「びしょ濡れ少女っていつも言うから……」
「ああ、ごめんね、Aちゃん。俺はソクジン。みんなジンって呼ぶからそう呼んで」
ジンくん。ジンくん。
何度その名前を呼んだだろう。
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ひなぴ〜 - このお話ものすごくキュンキュンするぅ！これからもガンバってください！ 応援してます！！ (2019年9月28日 22時) (
レス) id: 26489886b1 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - nanatyn27さん» お返事遅くなりすみません！！せっかくフォローして頂いたのに、何も更新していなくてごめんなさい（ ; ; ）フォローありがとうございます（ ; ; ） (2019年9月26日 13時) (レス) id: 88b5764800 (このIDを非表示/違反報告)
nanatyn27(プロフ) - 超今さらなんですが、このお話が急にすごく読みたくなったのでツイッターフォローさせていただきたいので許可お願い致します泣 @___tae178cm です！ (2019年9月22日 14時) (レス) id: 9661676326 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - 凛音さん» 全てが温かい凛音さまのコメント…ありがとうございます（ ; ; ）そういえば私、自分で書いときながら結婚まで2年くらい間があったことすっかり忘れてました（笑）貴重なご意見ありがとうございます(*^^*) (2019年7月26日 22時) (レス) id: 88b5764800 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - はおぺんさん» わあもったいないお言葉です……ありがとうございます（ ; ; ）私も3歳児テテお気に入りです（笑） (2019年7月26日 22時) (レス) id: 88b5764800 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：haru
| 作成日時：2019年3月12日 20時
