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TH「んーっ、ママ、みえないぃぃ」



列に並んでいるのはいいけれど、会場内は当たらなかった他の観客たちがぞろぞろと帰り出していて。

ステージで撮影のスタンバイをしている仮面ライダーが、小さなテヒョンからは見えないようだ。




おいで、とAさんがテヒョンを抱っこするけれど、背が高いわけではないAさんの目線の高さではそれでも十分ではないみたいで。


みえない、と涙目になるテヒョンに、Aさんはあと少し待ってたら写真撮れるから我慢して待ってようと声をかけるけれど、やだやだとテヒョンは首を振る。





こんな時、俺の父さんはどうしてくれていたっけ。


…ああ、そうだ。






HS「テヒョンおいで。ここに乗って」




しゃがんで頭を下げれば、テヒョンがそこに恐る恐る跨る。

絶対手離すなよ、と立ち上がれば、だんだんと上がる高さにこわいっと呟くテヒョン。

だけどそこから見える景色に気付いた時、頭上からうわあっと喜びの声が聞こえた。






TH「ヒョン!かめんらいだーみえる!テテがいちばんおっきいよ!」


HS「おーよかったよかった!」





そう、確か俺が家族でヒーローショーを見に来た時はショッピングモールでやってた小さなショーだったんだけど、みんな立ってるから俺は全然見えなくて。

その時もこうやって、父さんが俺を肩車してくれたんだ。






小さい時の記憶って、どんどん薄くなって大人になるとほとんど覚えていないけど、きっかけがあると溢れるように思い出してくる。


愛されたその時の記憶があるから、俺も同じように人を愛したいと思えるんだね。









「ありがとう、ホソクくん」




よかったね、と俺の肩に乗ったテヒョンを見上げていたAさんが、俺に視線を移して微笑む。



今日の記憶がいつかテヒョンの中で蘇って、そして同じように自分や誰かに向けられる愛になればいいななんて思いながら、Aさんに笑みを返した。




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haru(プロフ) - すーさん» そうなのですね(;o;)わたしはまだ独身のぺーぺーなのですが…そう言って頂けて嬉しいです。わたしもホソクくんめちゃくちゃ欲しいです!!笑 (2020年8月11日 9時) (レス) id: 88b5764800 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - 理緒さん» わーーすみませんコメントに気付いていなくてお返事が大変遅くなりました( ; ; )愛されるテテちゃんを意識して書いたのでそう言って頂けると嬉しいです(*^◯^*) (2020年8月11日 9時) (レス) id: 88b5764800 (このIDを非表示/違反報告)
すー(プロフ) - 私も一人親で、子供が寂しくないよいようにと、仮面ライダーショーとか、戦隊ショーに何度か連れて行ったの思い出して、思わず感情移入(ToT)あ〜私もホソクくん欲しかったぁ(笑) (2020年8月11日 2時) (レス) id: 794e25742d (このIDを非表示/違反報告)
理緒(プロフ) - テテが可愛すぎます!また作品楽しみにしていますね! (2020年5月31日 15時) (レス) id: 6939d6db70 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - かおすさん» そんな!恐縮です( ; ; )ありがとうございます!頑張ります( ; ; ) (2019年2月24日 23時) (レス) id: 88b5764800 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:haru | 作成日時:2019年2月13日 20時

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