闇と深淵【ブラクロ】 (ページ8)

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【1-6】彼女の転機彼の転機ページ8

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2人はその時、砂浜を散歩していた

｢いい天気～｣

｢絶好な釣り日和だな｣

のんびりとした平和な時間が過ぎていた

砂浜に座っていた2人の背後に複数の足跡が聞こえてきた

「君たちが最近暴れ回っている異邦人たちかな」

背後に立つ者たちにチラリとAは目を向けた
一瞬、目を細めそのまま目を閉じた

「異邦人は否定しないけど、暴れ回ってるのは彼よ」

「うぉい、お前も前は大概だったんだろうが」

サラリと自分はやってないという風にヤミを指さしたAにすかさず同罪だとヤミもいう

「時効よ、時効」

「……時効効くほど、年経ってねえだろ」

「ぷっはははは！仲がいいんだね。恋仲なのかな？」

「「そうだけど？」」

「おや、ホントに恋仲とはね……」

話しかけてきた男の後ろには数人の彼の部下らしき人
……魔法騎士団だ

「それで、何の用だよ」

痺れを切らしたヤミが本題を切り出す

「……君たちを魔法騎士団にスカウトしに来たんだ」

「……」

「なんでまたいきなり」

にこりとした顔から真剣な顔になるその男

「いきなりではないよ、しばらく君たちを見ていたが素晴らしい才能を秘めている。良ければ来ないか」

差し出されるその手を握るか否か
ヤミとAは顔を見合せた

「どうする？スケヒロがこの人について行きたいなら私はとめないわ」

「……お前は」

「私？……。」

Aは正直、どちらでも良かった
ただ、中途半端なことだけはしたくなかった

「俺の傍にはお前がいないとな」

「……わかったわ、私も腹を括る」

「決まったようだね、私の名はユリウス・ノヴァクロノ
灰色の幻鹿団団長をしている」

「ヤミ・スケヒロだ」

「……Aよ」

「これからよろしく頼むよ、ヤミ、A」

こうして3人は出会い、後にヤミは魔法騎士団長になり黒の暴牛をまかされた。

Aは魔法騎士団の歴史上、単独で最高星獲得数を記録しており、未だにその記録を更新し続けている。

所属が黒の暴牛第1副団長ということでその星をいくら獲得してもマイナスが増える一方な団にAは呆れ顔をしている

周りからは第1副団長が本物の団長なのではないかと言われている

事実、彼女の実力は大魔法騎士以上と言われており、実力は未知数である。

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