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【1-2】この世界 ページ4

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その後、Aは行き場所のないヤミを自身の家に招いた。ヤミは最初、渋るようにしていたが1人ではどうしようもないと分かり素直に着いてきてくれた。




「此処がどこかわかる?」


「.....クローバー王国、だろ?」


「正解。ちなみに言語も違うのは知ってるよね?」


「ああ、普通に会話出来てたから忘れてたわ」


「ふふ、私も日ノ国出身なの。だからあなたの言葉もわかる。多分、ここから日ノ国に戻ることは出来ないわ」


目を伏せ彼の現状を伝えるAにヤミは静かに肩に手を置いた。


「.......だろうな。お前がここに居るってことはそういうことだろ」

「.......ここの国の人は、他国の人....日ノ国出身とか海を渡ってくる人を異邦人と呼んで差別をする。.......まぁ貴方はそれくらいでへこたれる男じゃなさそうね」


「まぁな。.......なあ、よければ俺に色々教えてくれねえ?」

じっと逸らすことなくこの国で生きていくことを決めた意志が宿るその目は力強かった。

これも何かの縁か。同じ国出身同士が他国で巡り会うのはそうそうないことだ。


とことん付き合うさ。



「元からそのつもり」





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半年後




「スケヒロ、持ってくれてありがとう」

「おう」



“.......なあ、あいつらだろ”
“そうそう、異邦人の分際で....”


「あ“?」


“.......;;”フイ



「行くよ〜、スケヒロ」

「おー」



Aとヤミは海がある方面に向かって歩いていった。ヤミはたった半年で文字、言語を覚えた。最初はやはり四苦八苦していたが、元々の学習能力が高かったのかすぐに覚えた。


「俺、魚釣ってくるわ」

「大物を期待しとくね〜」

「任せろ」



海辺が近いAの家ではヤミが魚を釣ってきてくれるため食に困ることは無かった。が、魚だけだと栄養が偏るので町まで行き日用品と一緒に他の食材を買うのだが、先のように異邦人の2人は虐げられる。



さして2人は気になどしていないが。







《プチット・クローバー》


ザバァアアン!

「捕ったどぉおおおお!!」

「ナイス!スケヒロ!」

「豪勢に刺身じゃあああ!!」





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アニメラブ - 読んでて、ヤミさんの奥さん愛がとてもすごかったです。めっさカワイイ 続きあるかわかりませんが楽しみにしてます。 (6月21日 8時) (レス) @page19 id: 224878efa2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルザミーネミリオネア | 作成日時:2023年4月7日 3時

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