闇と深淵【ブラクロ】 (ページ29)

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【4-5】ページ29

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＿＿＿ソッシ村

「一球入魂!炎魔法”獄殺散弾魔球”!」

「これがお前の最後の魔法か、無駄が多すぎる」

突如としてソッシ村を襲いに来たヒースという男は氷魔法で防いだ

「時間だ」

全魔力を先ほどの魔法に注いだマグナは膝をつく
頭上には大きなつららが＿彼に襲い掛かった

「ムダじゃねえ！」

ヒースの後ろから、マグナの散弾魔球のこぼれ球をアスタが剣髄に当て打った

(囮で引き付け死角から…魔法の反射！？)

打ち返した魔球はヒースたちに当たると爆発音が響く

(無傷…？)

マグナは当たると思っていた氷が当たらず前を見ると、水のドームが

「フン…感謝しなさいよねトサカヤンキー」

ノエルが先ほど獲得した“海龍の巣”だった

「チッ…口の減らねえ奴だぜ」

口ではそういうものの顔は晴れやかだった

(この炎、消えない…！？ならば、凍らせるまでっ！)

ヒースは己の身体に氷をまとわせ始める

「まだだー！俺の身体はまだ動くぞー！」

アスタが剣を構えてヒースに振りかぶる

「ま…待て！」
「待つかー！」

ガンッ！と右肩に大剣が重力にしたがって当たった

(バカな…この私が…こんな小僧に、もっとあのお方の役に、た……)

ドサッと倒れた

消えなかった炎はそのまま体を縛り始めた

「炎魔法"獄殺散弾魔球"からの…炎拘束魔法"炎縄緊縛陣"」
「あなた見かけによらず器用なのね褒めてあげるわ」
「やかましいわ！俺先輩よ！なんでそんな上から目線なの！？」

２人の言い争いを前にアスタが声を上げた

拘束していたうちの一人が逃げ出してしまったのだ

「何をしてるの！詰めが甘いわね先輩！」

気が緩んだのがいけなかったのか、魔力のコントロールをあやまり魔法が解け水が降り注いだ

「まだまだだなノエ公！…というか一人逃がしちまった！やっちまった！くそー！」

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「マグナ！アスタ！ノエル！」
「Aさん！！どうしてここに！？」

上空から聞こえてきたのは黒の暴牛第一副団長のAの声だった

雄鹿に翼が生えた黒い動物に乗っていた
これは彼女の召喚魔法、『冥影獣(ペリュトン)』…雄のシカの頭と足を持っており、羽も持ち合わせている。主に単体での移動魔法に使われる

地面から少し上空から飛び降りると華麗に着地した

「ちょうど巡回してたのよ、それよりも何が起こったの？」

寝ているアスタに拘束されているヒースらを見て言った

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