【3-5】もう一人の新入団員 ページ20
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「あれがもう一人の新入団員?」
アジトの上から見下ろす一つの影
「小虫ね」
髪の毛を払いながらその影は言った
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「ねぇあなた…例の子は?」
「あ?…あぁ、多分アジトのどっかにいるだろ」
「いるのね。ならよかった」
2人は寝室でのびのびとしていた
「にしてもなかなか面白い小僧だったな」
「えぇ、きっと彼はこの国で大きなことを成し遂げると思うわよ」
「あのジャガイモ小僧がか?」
髪を櫛で梳いていたAはドレッサーの鏡に映るヤミを見ながら笑った
「ええ、きっとね。この団にいい変化の風をもたらすわ」
櫛を置き、ベッドで寝転がっているヤミの隣へ移動する
「ウチの奥さんがそういうならそうなんだな」
隣に来た自身の伴侶の腰に腕を回し、抱き枕のようにする
「あ、もう、いっつも人を抱き枕にして…」
「お前ホントにこの柔らかい体、筋肉なのか?」
癖になるわー、とヤミはぎゅーっと抱き着く
それに少し苦しそうにするA
「言ったでしょー、私の筋肉は柔軟性がすごいの」
いいからもう寝るわよ、というと近くにあるスタンドを消し2人は眠りについた
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Aの朝は早い
ヤミよりも早くに置き、朝の身支度を済ませると向かうのは食堂だ
コーヒーを用意したり、新聞をいつもの場所に置いたりとこの団では母である
「あら。チャーミーおはよう」
「Aさん!おはようなのら!今日のご飯は何なのらー?」
朝が一番早いのはチャーミーだ
誰よりも早くにAのご飯を食べるためだ
「久しぶりに和食にしたわ、はいどうぞ」
「わーい!Aさんの作るご飯は絶品なのらー!」
いただきまーす!ともぐもぐもぐと勢いよく食べ始める
Aはコーヒーを飲みながらそれを見るのがいつもの日常だ
「ここが食堂だー!」
「おおー!」
「どうだ?ムダに広えぜ」
「はい!広いっス!」
マグナとアスタがやってきた
「おはようマグナ、アスタ」
「「おはようございます!Aさん!」」
「アジトの案内?」
「そうです!このマグナがきちんと新人指導してやります!」
2人の様子にフフッと笑う
「お願いねマグナ。アスタも分からないことはマグナに聞くのよ」
「バンバン聞いちゃいます!」
よーし!次行くぞ!チビスタ!
どこまででも行きますよー!と二人は騒がしく出て行った
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アニメラブ - 読んでて、ヤミさんの奥さん愛がとてもすごかったです。めっさカワイイ 続きあるかわかりませんが楽しみにしてます。 (6月21日 8時) (レス) @page19 id: 224878efa2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルザミーネミリオネア | 作成日時:2023年4月7日 3時