【文スト】その幼女、実は______

目的 ページ28

？？？said

アンヌは大人しく私に着いてくる

“大人しく着いてきて”と言ったのをちゃんと遂行している

「……此処は如何だった」

そう聞けば彼女は少し間を開けてから

「普通……それをしてました。Aと言う名前をつけてくださって此処は太宰様に中原様を始め様々な方々が親切にしてくれました」

そう言われて私は思わず立ち止まる

「あのポートマフィアが！？」

「？はい」

アンヌ、いや、Aは首を傾げる

本当だ、確かに彼女の中に何かが無い

“機械らしさ”が減った

「……ポートマフィアでは何をしたの？」

「異能の調整と……お買い物とかドレス選びとか、あとはエリスお姉さんとドレスの着せ替えを」

“お姉さん”

その単語で私は彼女から顔を背ける

「……そ、う」

そう言った時、後ろから声が聞こえた

「……A、また来るわ。でもその時は敵よ」

そう言えばAの目は

悲しそうな顔をしていた

これまでそんな顔を見た事なかった

己の無力さを知りながら私は裏口から出て行く

「またね、私の妹」

そういえば彼女は目を見開く

「……いも、うと？」

その声に笑みを浮かべてから、私は異能を使った

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