【文スト】その幼女、実は______

ケーキ ページ22

俺が食べているとAは嬉しそうに少し口角を上げて食べている

「美味しいかい？」

首領がそう聞くと一瞬で元の無表情に戻り

「とても美味しいと思います」

と言う

その様子を太宰がじっと見ていた

「……ねぇ中也」

「なんだ」

「彼女、演技してるね」

そう言われて俺も頷く

「俺もそう思う……それとあのピアス」

そう言って俺は右耳だけに付いているピアスを見る

「そうだね、私の予想なら……あのピアスに何かある意味たった十一歳の少女が空けるのは可笑しいからね」

そう言って太宰が最後の一口を食べる

「強いて言うなら、Aちゃんが言っていた“彼女を逃した研究員”が気になるね」

そう言って太宰がまた一口食べる……

って

「それ俺のだろ！」

そう言って俺は太宰の胸ぐらを掴む

すると

「中原様、食事中に行儀が悪いです」

そう言って淡々と言うA

「悪い……」

そう言って俺が座れば太宰がほくそ笑む

「……覚えてろよ」

「君が覚えていればね」

そう言って鼻で笑う太宰に俺はまた殴りそうになったがまた注意されるのは嫌なので黙る事にした

Aへの謎は一層深まるばかりだった

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