4話 ページ5
ドカッ
鈍い音を立てて私の頭に拳骨が落ちる。
『いっった!!手加減って知らないの?!』
「五月蠅い!そもそも貴様は何者なんだ。戸籍もないし奇妙な服を着ている。」
あ、そういえばこの人軽々と人の戸籍調べられるんだよね?
この人に正体をばらして弟子入りしたらチートになれるんじゃない?
『私の名前は香月 Aです。ここは本の中の世界で、私はトリップしてきました。』
「...打ち所が悪かったか。」
『やめて?!違うから?!正常だから?!』
「哀れな貴様に精神外科を紹介してやらんこともない。」
『ねえ待って、ホントに正常だから!』
そんな目で見ないで?!
「トリップしてきたという証拠は?」
『証拠...データは消えちゃったしなぁ...十九巻でいっか。』
スマホのデータは消えても先ほど、というか三時間ほど前にかった小説と漫画、中也ちゃんのアクキーは無事だった。
『これが、証拠の文豪ストレイドッグスという本。ね?異能について書かれてるでしょ?』
「それは?」
『え?愛しの中也ちゃんがプリントされたアクキーですが?(真顔)』
「お、おう...
ん?中也?嗚呼、羊の王か。」
『え、今中也ちゃんって羊の王なの?』
「嗚呼。」
『じゃあ、おじいさんみたいな人が首領?』
「お爺さん...まぁ、当たってはいる。よく知ってるな。」
『まじかぁ。原作開始前...』
「その口ぶり...嘘は云ってないようだな。だが、俺に云って何の得がある?」
そんなのもちろん...
『お願いします!ハッキングを教えてください!』
「...」
『あの...』
「あ、嗚呼済まない。面と向かって犯罪を教えて欲しいというやつはいなかったからな。少し戸惑っていただけだ。」
『お願いします!チート特典なかったんで、努力してでもチートになりたいんです!』
「俺に何の利益がある?」
『じゃあ、一年間だけ私から原作の知識を聞き出していいですよ。』
「例えば?」
『これから起こる抗争の事とか。』
「...のった。1年だな?」
その時はまだ。
『うん!』
知らなかった。
「よろしく頼む。」
私の行いによって。
『よろしくね、おじさん!』
原作が大きく狂っていくことを。
「おい!お兄さんと呼べ!それか、俺の名は東雲 薫だから名字で呼べ。」
運命の歯車が狂いだす。
『じゃあ薫で』←
この時から。
「なんでだよ!」
世界が書き換えられていく...
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ゴーゴリンゴ - 続き気になりすぎて夜しか寝れません!!!更新待ってます! (2022年8月13日 19時) (レス) @page29 id: 5a52c0f3ec (このIDを非表示/違反報告)
三斗(トリップ願望者)シグマ君は私の精神安定剤 - ええええええ!何でこんな此れから良い所☆みたいなとこで更新停止になるかなああああああああああ‼‼‼作者さん! Please come back‼‼‼‼‼ (2022年7月25日 22時) (レス) @page29 id: 1595fb6da3 (このIDを非表示/違反報告)
スイ - 私もテストいやだぁぁぁあああ!!!お互い、頑張りましょう・・・ねぇ・・・!!! (2020年9月28日 1時) (レス) id: da4fd86884 (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - かおるん(薫)好き… (2020年9月12日 17時) (レス) id: adf0bec428 (このIDを非表示/違反報告)
セカイ(プロフ) - スイさん» ありがとうございます!!これからもっとシリアルが登場します((( (2020年9月10日 17時) (レス) id: d7cde5f55c (このIDを非表示/違反報告)
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