ファザコンの極み６３ ページ16
・
そのため、レッドラインまではエース達をモビーで送迎して、そこからA、エース、マルコ、ハルタ、イゾウがコーティング船に乗り換え、シャボンディ諸島にて" 麦わら "の一味を探す手筈となった。
「「では外出時の心得その58！！海兵を見つけたら話しかけずすぐに身を隠す！！ハイ！！」」
「えーがいしゅつじのこころえそのごしゅうはち…ん？ななだっけ？かいへいをみつけたらすぐてをふる〜」
「「いろいろと違ぅ！」」
レッドラインを目指すその間、Aは兄達に『外出の心得』を永遠と聞かされる羽目になったのは言うまでもない。
＊
航海中のある晩。
「もうやだやだ耳にタコができる……」
毎晩うるさい兄達から逃亡してAは1人甲板に出た。酔っ払いでうるさい食堂と違って静かなここは、夜空を見上げれば満点の星空。心地のよい夜の風に大きく深呼吸した。
ふと、船のヘリに近づこうとすると、背中に大きく白ひげの刺青を入れた先客を見つける。そういえば晩酌にいなかった兄の姿にAは不思議に思って近づく。
「なーにしてんのエースっ」
「お〜〜A♡」
Aに気が付くとすかさず抱き寄せてわしゃわしゃ頭を撫でる。エースの手には酒が握られているが、その減り具合は随分とゆっくりなようだった。
「ちょっと思い出に浸ってたんだ。ははは」
「なになに？弟のこと？」
「うん。まあ、それもそうなんだが…」
何かを言いかけて酒瓶で蓋をしたエース。その隣では、穏やかな波の心地よさにご機嫌に微笑むAがいた。
「実はもう一人いたんだ、兄弟が。」
海に落とすようにエースの口から零された真実。穏やかだった海がいっぺんだけ荒波を立てた気がしたが、Aは気づいていないように「へー」と気の抜けた相槌を打った。
「どんな人？ルフィくんに似てる？」
「あいつとは真逆だなぁ。しっかり者でどんな時も弱音を吐かなかった。…もうちっと頼ってくれてもよかったのにって思うよ」
「そっか。……ていうかその感じ、もしかしてイケメンじゃない？？」
「え"？！ いや、まあ、たぶんそう…。でも待て！！俺の方がイケメンだからなA！！」
「イケメンは自分でイケメンとは言いません〜〜〜」
「くそ〜」と実の兄弟にまで嫉妬をしているらしいエースにAはくすりと笑った。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2801人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りりあ(プロフ) - うひゃーーーー！！！この小説大好きです！！！更新頑張ってください💪🔥 (5分前) (
レス) @page17 id: befa00a738 (このIDを非表示/違反報告)
ロイ - みんな、メロメロでおもしろい！更新楽しみにしてます！ (9月3日 15時) (レス) @page17 id: 97a54b5f8a (このIDを非表示/違反報告)
春 - うひゃぁぁぁぁ！！！めっちゃ好きなタイプの小説を作ってくださりありがとうございますｯｯｯｯｯ（泣）これからのルフィとの出会い！続き楽しみに待ってます！！！ (2023年2月11日 1時) (レス) @page16 id: 4a7b17e5bc (このIDを非表示/違反報告)
Sena(プロフ) - ひぇぇ…オヤジのこと大好きな夢ちゃんめっちゃかわ…！その夢ちゃんが好きな兄たちめっちゃ好き…！！現在更新停止中ですが、また更新して下さると嬉しいです！ (2022年9月2日 5時) (レス) id: 61121e16fc (このIDを非表示/違反報告)
おもちちゃん(プロフ) - ここで!!!!ここでですか!!!!いやでも、作者さんにも色々とご都合があるのだと思うので続きを気長に待っています…!! (2022年2月6日 20時) (レス) @page17 id: b3862cde2f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：るべ | 作成日時：2019年8月15日 12時
