そうる－と (ページ16)

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モテる？ページ16

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そして放課後。

男子「じゃあなー奏」

男子「じゃーなー」

女子「またね、蒼羽くん」

奏くんと一緒に教室を出ようとすると、男子達に交じって女子の声も聞こえた。

「お疲れですかー？」

いつもよりも足取りが重めで少しうつむきがちな奏くんに、覗き込むようにして話しかける。

奏「まあね…。いきなりすぎてびっくりしてる」

フイッとなぜかそっぽを向かれたが気にしない。

なんか若干奏くんの耳が赤い気がしたけど、空は夕日で赤いわけでもなく、雨でも降りだしそうな曇天模様。

だからたぶん気のせい。

だって赤くさせるようなことしてないし？

まあそんなことはどうだっていい。

「にしても、奏くんってやっぱモテんのねー」

奏「…え、なに急に」

なんか今日急なこと多すぎでしょ。

とかぼやきだした奏くんに笑って返す。

「なんかさー、今日見てて思ったけど、噂さえなけりゃ絶対モテるじゃん」

奏「そんなことないと思うけど…」

「いーやあるね」

奏くんの前に出て後ろ向きに歩きつつ、奏くんに中指を突き立てた。

よくアニメで見かけるポーズ。

一回やってみたかったんだよね。

一瞬でこけそうになって横に並んだけど。

奏「なにしてんのww」

「うっさい！とにかく奏くんはモテるの。モテまくりなの」

奏「なんでさ」

「んーと、イケメンでしょ？声もいいし、優しいし、イケメンだし、かっこいいし、」

女子ウケよすぎる系男子ですね。

そりゃ大量に落ちるわ。

奏「ちょ、やめてよ」

「あれ？照れた？」

奏「別に」

顔がほんの少し赤くなっている奏くん。

これは見間違えではないですねぇ。照れてますよぉ？

照れてる奏くんはレアだ。

ゲームアプリでいう☆6とかURなみにはレア。

奏「Aは？」

「んー？」

奏「Aは、僕のこと好き？」

前を向きながらそういう奏くんは、やっぱり顔が赤くなってて、

めっちゃかわいいんだけど、でもちょっとかっこよくて、

「…好きだよ」

奏「…そ」

「なに？照れた？」

奏「ウザ」

「ガチトーンは心に来るわぁ」

照れ隠しにからかって、笑って。

あぁ、楽しいなぁ。

ずっとこんな時間が続けばいいのに。

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