第一夜 ページ1
業務上差し障りのないような、相手に好印象を(多分)与えるであろう笑顔を貼り付けながら口を開く。
「海軍本部少将A、19歳です。」
「まァ、そーゆーことです。剃とかは俺がやってんの見て勝手に覚えたから、多分他のも簡単に覚えるよ〜。そういうことで、スパンダムよろしくね?」
「いや、どういうことですか?!」
私の右に立つダラけた男を私の上司になるであろう仮面をつけた男が素晴らしいツッコミを見せる。戸惑ったような顔をしながらも私を見て頰を染める未来の上司と私達の間には、ここで働いているらしい7人の男女がソファに座っている。私の顔を見て顔を赤らめる者、興味を示す者、そして驚く程何も反応しない者。視線を前に戻せば、未来の上司と目が合う。愛想よくにこりと微笑めば、また顔を赤くする。
「か、勝手に覚えたって、相当じゃないですか?」
「ん?まーね、この子そう言う子だから。そんじゃ俺は帰るわ。あ、Aちゃんたまに様子見に来るね?元気でやってね?」
「サボりの口実にはしないでくださいね。ちゃんとやりますから。」
「冷たいの〜。じゃ。」
「ありがとうございました。」
元上司が部屋から出ていけば、現上司は口を開く。
「はぁ、やっと帰られたな青雉殿。えー、まあその椅子にでも座れ。」
「はい。」
上司と向かい合う位置にある一人用のソファに腰掛ける。
「あー、自己紹介すべきか?俺はCP9長官のスパンダムだ。」
「カクじゃ。」
「カリファよ。」
「ジャブラだ。」
「フクロウチャパ。」
「ブルーノだ。」
「あ、ク〜マ〜ド〜リ〜で〜ごぜぇやす〜!」
「…ロブ・ルッチ。」
「改めまして、Aです。」
よろしく、あぁ、などバラバラと声が上がる。
「よし、じゃあ解散だ!さあ、仕事に戻れ〜。」
諜報員達が全員立ち上がり、ドアの方に向かう。長官から指示を受けるべく、私もその場を立ち上がった瞬間軽い殺気を感じる。右足を軽く上げて吹っ飛んできたフクロウさんを弾く。
「チャパ?!」
「新人の洗礼的な何かですか?」
「まぁ、そんなもんじゃ。」
「弾かれるなんて思わなかったチャパ。“六式”遊技、『手合』!」
そういうことか、と納得して次の言葉を待つ。
「武器を持った一人の衛兵の強さを“10道力”として…お前は…2500道力チャパ?!」
へぇ、そんなもんかと思いながら周りを見ればそこにいた全員が愕然とした表情で私を見ていた。いや、訂正しよう。一人だけ無表情で私をガン見していた。
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あイカ - 優泡さんへ 私、七武海もCP9も好きなので、どっちも出してくれて有難うございます!夢主ちゃんは色んな人に気に入ってもらっていますねェ…では! あイカより (2019年8月29日 0時) (レス) id: 11ab2ddcaf (このIDを非表示/違反報告)
優泡 - かなさん» はじめまして!そう言っていただけて嬉しいです!更新頑張りますね。 (2018年12月24日 20時) (レス) id: 792f1e6fe7 (このIDを非表示/違反報告)
かな - はじめまして優泡さん 小説すごく面白いですね(≧∀≦) 続き楽しみにしてます (2018年12月24日 8時) (レス) id: 69ebbce6f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:優泡 | 作成日時:2018年12月6日 19時