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あれからおよそ1ヶ月が経過した







何をするにも景吾と一緒



やむを得ない場合は黒服の女の人が護衛についている









自由はないが、今の生活を不便だとは考えなかった







衣食住は全て提供され、登下校の送迎、そして景吾からの溢れる程の愛…



生活としては不自由がないどころか、十分過ぎると思う









…でも、何かが足りない気がした



心にポッカリと穴が開いたかのような空虚感があった









「何考えてんだ?アーン?」





『ううん、なんでもない!』









それでも、いつしか私は自然に笑えるようになっていた









ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー








『おはようございます!』




「A様!おはようございます!今日もお綺麗でいらっしゃいます!」




『そんなことないよ〜!でも、ありがとう』









氷帝ではいつもこんな対応だった



それにも慣れてしまって、軽くかわして席に着いた









景吾は朝練でいないので、私の後ろにはいつも通り黒服さんがついている









『ねぇ、やっぱり名前教えてくれないの?』




「申し訳ございません、お教えすることは出来ません」









毎日しつこく聞いてくる私に彼女はきっと困っているだろうが、



私も彼女を呼ぶときに困ってしまう






それに、数少ない話し相手の名前くらい知っておきたい









『じゃあなんて呼べば…』









「おい、有坂。あんまりAと馴れ馴れしく話すな」



「!申し訳ありません、景吾様!」









朝練を終えて教室に入ってきた景吾は、そう不機嫌そうに私の言葉を遮った



景吾の言葉に彼女は肩を跳ねさせる









そっか、有坂さんって言うんだ



今度からそう呼んでみよう





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ふゆ(プロフ) - 大石…!!大石のかっこよさを再認識した。跡部様とヤンデレは合いすぎじゃね?もどかしい!!!好き!!!←最高すぎて語彙力がきえた (5月7日 19時) (レス) @page44 id: 2bf5e7b9f5 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - ありがとうございます!夏休み明けにテストがあるのですぐには投稿出来ませんが、待って下さると…!楽しんで頂けたなら何よりです!! (2019年8月19日 18時) (レス) id: 513e5bb4f0 (このIDを非表示/違反報告)
四葉月 - 面白かったです!完結おめでとー!!笑 幸村の小説も楽しみにしてます! (2019年8月19日 15時) (レス) id: 762cc88bb5 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - テスト期間に入るのでしばらく更新できません!すみません! (2019年6月12日 20時) (レス) id: 513e5bb4f0 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 一琳さん、コメントありがとうございます!そう言っていただけると幸いです。更新頑張ります! (2019年5月20日 21時) (レス) id: 513e5bb4f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨 | 作成日時:2019年5月3日 17時

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