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第ニ十九話【強襲】 ページ9
「さぁ、話を戻しましょう。お忍びだからこそ護衛が手薄い。つまり殺 したい側が仕掛けるのは今しかない」
「待ってください。それじゃあ......まさか!」
そこにホテルから一人の初老の男が出てきた。その側には三人の男達がその男を守るようにとり囲んでいた。四人の人物達は真っ直ぐホテルの前に泊まっている黒い車に近づいていった。
「あの人が......」
「えぇ、アクィラの首領よ」
ブォォォォン......!
そこに車が急発進する音が聞こえた。街角から現れた黒い大型のワゴン車が、真っ直ぐホテルに向かって走った。その黒いワゴン車は私が喫茶店で見た車と同じ車体だった。
車は勢いを殺 さないまま乱暴にホテルの前へ車を停めると、車の扉が乱暴に開かれた。そして、中から五人の短機関銃を装備した武装兵が車から降り、彼等はある一点に向かって銃口を向けた。その矛先は......
「あいつら......!Aさん......!っていない......!?」
敦が秋田に目を向けた時、秋田の姿は既にそこには無かった。
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作者名:トキハル | 作成日時:2019年11月17日 14時