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とりあえず出ようぜって。K、真っ赤な86に松本乗せてくれる。
“まずメシだな”
“松本くんっていつもどこ行くの”
松本考える。
松本がだまってるからK、
“オレ、車だし。飲まねーけど、飲みたい気分だぜ”
松本、せっかくのKの誘い。
Kとは一度ハッキリぶつかってから以降何もない。それどころかどうやら気に入られてきているようだ。
たしかに割と生真面目なKには同じく真面目でストイックな松本には好感高い。松本からしても何でも恐れずハッキリ言うKに、自分と似たものを感じる。発言内容も本質をビシリと突く点は好感が持てる。
だからしてKには敵も多いし近寄りがたい存在になっている。
だが、Kと松本は最近いい感じ。
しかしお互い語り合ったりする程の仲でもない。まだ。
なので、せっかくの機会だ。ここはオシャレな自分もアピールしときたい。あまり話さなくてすんで、でも、少し大人の気分も漂うとこ・・・。そおだ。
「今日、水曜でしたね。」
「あぁ。」
「オレの知ってるとこでいい？」
「お。いいね。どんなとこ。」
「明治通り行って下さい。」
「オッケーー
渋谷の駐車場に入庫して歩いてく。
イケメン潤とオーラ全開のK。
長身の二人が連れ立ってると人々が振り向く。
“ゲーノージン？” “誰？”
って感じ。
二人、気づかない振り。
でも、悪い気はしない。
歩きつつ、
「Kさん、メシ食いながら音楽、いい？」
「お。松本くん、渋いね。そんな趣味あんの。」
「えぇ。色々見て回るのが好きなんで。Kさん達のウエストも見てましたよ。その前のも。」
「へぇ〜。」
しばし歩いてとあるLIVEHOUSE到着。本日のラインナップ、一人、松本、指差して、
「この人、オレ、最近仲良くなって。」
「へぇ。」
アルファベットの走り書きで一見では読み取れない。
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作者名：ランプ
| 作成日時：2015年1月29日 9時
