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全員、目が覚めたかのように一瞬茫然とする。
のめり込んでた。
本気のマリアに飲まれ、ココが芝居か現実か、混在してた。
それに、浅田のダメ出し、マリアのシーンから出てなかった。
浅田もなんか、いつもと違う感じ。
ぼーっとしてる？
浅田も、マリアにのめり込んでた。
で？
当のマリアどこ行った？
「マリアどこだ？」
「あ、はい。ココです。」
大野の声。フツーの声。端に寄せてある台の上に座って足、ぶらぶらさせてた。
「マリア〜〜〜〜
浅田がからむ声。
「なんですか？
「オマエ〜〜
「・・・・・。
浅田、深呼吸して落ち着くようにしてから、
「良かったよ。凄く。」
「あ、どうも・・・。」
「オマエ！」
今度は豹変の浅田。
「え？」
「何でいつもそーヤらネーンだよ！」
怒り出す浅田。皆、ビビる。が、大野、どこ吹く風。ポカンとしてる。
チッ！
今度は皆に向かって盛大ダメ出し始める。
で、最後に、
「あと！ ベルナルド！」
「はい。」
松本、緊張。
「オマエ、トニーに割って入るとこ小細工したな。」
「え？
「こう入れっつったろ？ なんで、こう入るんだよ！」
と、動作で示す。
「勝手に演出変えんじゃねーの」
「あ、すみません。でも・・・
「コラ、演出家に意見なんて100年早いぞ。」
「・・・・。はい。」
K、松本を肘でつつく。
“ばれたな。浅田さん判っちゃってたな。”
松本、フッと笑って、
“浅田さんはやっぱりすごい”
って。Kと納得。
今日の分は終了！
解放解放。
あれからさんざんやって、とりあえずこのシーンは終了！ってことで、いつもの終了時より皆の顔が明るい。持ち越しの宿題もないし。
「Kさん、大野さん、居残りらしいっすね。」
「まじか。浅田さんとマリア会議だな。しょーがねーな。」
「どうします？」
「お前は？」
「オレはゼンゼン大丈夫。」
じゃ、とりあえず出ようぜって
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作者名：ランプ
| 作成日時：2015年1月29日 9時
