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「いいえ。入りかたの角度、少し違うし・・・。」
「・・・・・・角度って。」
「で、オレが、その後、コーユー向きで・・・
「ちょ、ちょっと待った。」
「何ですか？」
「まつもとくん、キミって、スゲー細かいねーーー」
「・・・・・。それ、よく、言われます。そうですかね。」
K、うん、って頷きつつ面白そうに松本を眺める。
「まつもとくん、疲れたって言ってたのにそんな事考えててすごいね。」 大野
潤、ギョッとする。
さっき“疲れたー”ってぼやいたの、わざわざ誰にも聞かれないように吐き出してたのを、大野が聞いてて。それをKの前で言っちゃうなんて。潤のプライド的にかなり微妙。
「オマエも？ オレも。ココんとこ休めないし。カラダ。サトシ、お前もだろ。」
あっさりとK。
うんって大野。
「今日、終ったら久々羽伸ばさねぇ？ 皆で。」
いいよって大野。
K、まつもとくんも当然一緒にって。
潤、大野の某露に慌て、ちょっと〜って気分になったり、それきっかけでKと大野さんと後でツルむ約束できて今度はなんかうっれしーし・・・・。
『大野さんって・・・
って思う。
『テンネン？ なんだろ。つかみ所って・・・どこ？ ってか、掴めんのか、な？』
じゃ、終ったら一緒に出ようぜってKが仕切ってたら、稽古室から大野を呼ぶ声。
“はーい”って、大野、ササッと駆けてく。
潤、目で追う。
『そう、このヒトって、こーゆー何気ない動作、一つ一つ綺麗、なんだよな・・・。』
「まつもとくん。」
Kが。
「はい？」
「キミ、アイツ (大野) 気になる？」
「まあ。」
「最初からそうだったもんね。俺、覚えてるぜ。」
「実はここに来るかなり前から注目してたし。判かります？」
「あぁ。でもさ、アイツを注目してるのはキミだけじゃない。」
「知ってますよ。ずっと前雑誌評論されてたし。浅田さんも、あと、今回のメンバーの皆も。」
「そうじゃない。言っとくけどオレが一番注目してんだよ。ずっと。」
「Kさん。判ってますよ。そんなの。」
「へぇ。じゃ、言わせてもらうけど、アイツの髪、勝手に触んなよ。」
いきなりK。
さっき、潤が無意識にいじってた事。
潤、めんどくせっと思い、
「・・・・・。ツマンナイ事言うの止めません？」
ははっ。
K。
「たしかに。煮詰まってんな。オレ。」
歩き出すKと一緒に稽古室へ戻る潤。
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作者名：ランプ
| 作成日時：2015年1月29日 9時
